ABCA12がカギを握る
富士フィルムの研究発表で、
肌内部にはセラミドを作るラメラボディがあるそうな。
正式名称なのかどうかはちょっとわからんです。
まあ、セラミドを作る場所ってことです。
で、そこにセラミドの原料となる脂質を運ぶのが、
ABCA12というタンパク質。
ストレスを受けると、このABCA12が減少することを突き止め、
それに伴い、セラミド産生が減少します。
ストレスで肌が荒れる原因ってのを解明したというわけさね。
ストレス下に置かれると、各種炎症を促進する物質が作られ、
炎症によって肌が荒れるわけですが、今回は別のアプローチです。
まあ、ストレスといっても、色々あるわけです。
物理的なストレス(紫外線、花粉、pm2.5とか)とかなのか、
精神的なストレスなのか・・・
どうやってストレスを与えているのかって問題ですが、
なんとストレスホルモン様作用のある物質を直接投与するという荒業で解決します。
ストレス反応の出発点はストレスホルモンの血中濃度の上昇ですからね。
結果、炎症系の物質が作られ、ABCA12も炎症反応によって、
攻撃対象になっちゃうんでしょう。
今度はABCA12の産生がうまくできない皮膚モデルを作成し、
調べた結果、やはりバリア機能に問題が起きたとのこと。
セラミドが作られないので当然ですが。
正直にいえば、複数あるストレス反応の1つでしかないのですが、
ABCA12がセラミド産生に重要な働きをしているのは確かです。
逆に、ABCA12を増やしてやれば、セラミド産生力が高まるのではないか?
ってことで目を付けたのがアセンヤクエキス。
これを使うことで、ABCA12のmRNA量が900倍近くになったとか。
で、バリア機能が1.5倍になったそうな。
えーと、濃度は20%か。メッサ使わなあかんな。
アセンヤクエキスは丸善製薬で購入できます。
「阿仙薬」と書くそうで、様々な薬効があるとか。
肌に関しては、抗酸化作用、抗老化作用があると言われています。
抗炎症成分で、ストレスによる影響は減らすことができると思いますが、
ABCA12に着目したものは初となり、他のセラミド産生促進の成分とは
被らないのがよいですね。
高濃度で使う必要がありますが、うちも検討してみようかなー
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