ヒト型セラミドとL-カルニチンの相乗効果
小林製薬の研究の発表になります。
2019年7月27日に熊本市で開催された「第37回 日本美容皮膚科学会総会・学術大会」
にて発表されたそうな。
L-カルニチンとヒト型セラミドの相乗効果があるって話ですな。
ぶっちゃけ、セラミドでできることってのはやり尽してきているわけです。
濃度は業界トップクラス、セラミドの種類も増やして、アシルセラミドも入れて・・・
となると、セラミドで効果を上げるってのは頭打ちなんです。
となると、セラミドとの相乗効果を促すようなものを添加するって方向に
舵を切るしかないわけです。
確か富士フィルムもそんなデータを発表してましたよね。
で、注目したのがL-カルニチン。
L-カルニチンがセラミドの足場の素材となるロリクリンの生成を促進する効果と、
それに伴うセラミドの足場であるコーニファイド・セルエンベロープの形成を促進するそうな。
よくわからん単語がでてきていますね。
コーニファイド・セルエンベロープ(cornified envelope(CE))は、
日本語訳では角化肥厚膜となるもので、角質細胞を覆う丈夫な袋のことです。
このCE内に角質細胞がどれだけ入るかはわかりませんが、
細かく部屋を区切って、整頓しやすいようにしているのだと思われます。
ラメラ構造を区切りなく、ヒト繋ぎにの状態だと非常に不安定で、
細かくしたほうが安定するってことなんだと。
だから、足場ってな表現を使っているわけです。
未成熟なCEだと、ラメラ構造が不安定になり、
結果としてバリア機能や保水機能が著しく損なわれるそうな。
で、CEはロリクリンやインボルクリンといったタンパク質で構成されており、
トランスグルタミナーゼという酵素によってCEが構成されます。
で、結果として、セラミド、L-カルニチン単体よりも
合わせて使ったほうが水分の蒸散を防げるというデータになっています。
セラミドとL-カルニチンは一緒に使うといいよ!
ってな話で、まあ、それは事実ではあるとは思います。
おそらく、今後はヒ●ミドにも配合され、パワーアップしてでてくるでしょう。
それはいいんですが・・・
L-カルニチンとセラミドの差が無さ過ぎね?
セラミドってヒト型で1、2、3を使ってるんですよ?
おそらく製品の配合量、配合比率。
天然ヒト型セラミドだと単体でTEWLは30%以上あったと思うんだけど・・・
まあ、セラミドとL-カルニチンを合わせれば肉薄しているので、
いよいよ効果の面でも追い付いてきたと考えておくべきかな。
まあ、CEに関してはうちも留意しておかないといけないかなー
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