セラミドの分類、確認
正直、ゴチャゴチャになっているので、ちょっと確認してみようかなーと。
セラミド分子種の命名はRobsonらの形式によるもの。
NFA:非ヒドロキシ脂肪酸 (Non-hydroxy Fatty Acid)
2-OH FA:2-ヒドロキシ長鎖脂肪酸(α-hydroxy Fatty Acid)
ω-OH FA:ω-ヒドロキシ極長鎖脂肪酸(Esterified ω-hydroxy Fatty Acid)
S:スフィンゴシン Sphingosine
H:6-ヒドロキシスフィンゴシン 6-hydroxy Sphingosine
P:4-ヒドロキシジヒドロスフィンゴシン(フィトスフィンゴシン)Phytosphingosine
D:ジヒドロスフィンゴシン(スフィンガニン)Dihydrosphingosine
主要な結合型セラミドのスフィンゴシン塩基は、スフィンゴシン(S)と
4-ヒドロキシジヒドロスフィンゴシン(P)
化粧品原料として存在しているものと一致します。
アシルセラミドはセラミド1、4、9、12
セラミド9のスフィンゴミエリンがDSとなっていますが、
構造的に4-ヒドロキシジヒドロスフィンゴシン(P)と差異がないです。
たぶん、P。
ジヒドロスフィンゴシンをDSと略すこともあるので、
ちょっと紛らわしいです。
あー、あとセラミド1とセラミド9がひっくり返っているな。
一応、化粧品原料ではセラミド1=セラミドEOPです。
まあ、数字で書くからややこしいわけで、基本はEOPが入ってます。
アシルセラミドは分化した陸上哺乳類のケラチノサイトでのみ合成されるため、
陸上哺乳類の皮膚からしか見つかっていません。
つまり、天然からアシルセラミドを抽出するには、哺乳類の皮膚を集めて
抽出するしかないってことですな。
馬セラミドは動物由来ですが、脊髄からの抽出物となるので、
アシルセラミドは含まれていません。
まあ、そもそも糖セラミドとなるので、厳密にはセラミドではないんですが。
12種に加えてω-O-アシル化されていないω-ヒドロキシセラミドってのもあるそうな。
ω位の水酸基が角化不溶性膜の細胞間隙側に位置するグルタミン酸/グルタミンに共有結合し、
角質細胞脂質外膜(corneocyte lipid-bound envelope:CLE)を形成しているセラミドになります。
本来はリノール酸がくっつくとこに、角質細胞外膜にくっついてるって感じかな?
構造的には重要ですが、タンパク質がくっついた状態では使い物にならないでしょうし、
はずした状態では安定性が悪いでしょうから、結合型セラミドが
化粧品原料となることはないかな?
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