最大の要因は化粧品
私は敏感肌だと言う人は多く、とあるアンケートでは7割を超えたといわれます。
ただ、実際の敏感肌の定義は
「明らかな病変のない肌に、有害な反応が通常では起こりえない刺激に反応した不快な皮膚感覚の発生」
とされる症候群。
さすがに7割はないとは思われますが、少なくはないのかもしれません。
そんな敏感肌の引き金となる要因を調べた研究が9月30日に
「Journal of the European Academy of Dermatology and Venereology」
オンラインにて掲載されました。
敏感肌となる原因ではなくて、すでに敏感肌の人が
何を引き金に、反応が生じるのかってをシステマティックレビューおよび
メタ分析によって解析したって話。
システマティックレビューとは、論文などをくまなく調べ、
総合的に総括する方法です。
メタ分析とは、複数の研究の結果を統合し、より高い見地から分析すること、
またはそのための手法や統計解析のこと。
やべ、意味わからん。
伝統的な統計学ではp≤0.05 で帰無仮説を有意差があるか、否かの二分法の考え方が支配的です。
ただ、それだと漏れが生じてしまうという問題点があります。
例えばある薬がある病気に有用かどうか調べる研究がいくつか行われたとします。
多くの研究が有意でない結果が出た場合、「薬の効果はなさそうだ」あるいは
「はっきりしない」という結論が導き出されてしまいます。
しかし、有意でない結果でも、いくつかを照らし合わせれば非常に有意な結果が導けるかも・・・
という可能性が残ります。
そのためには、「有意か有意でないか」の二分法ではなく、
効果量とその誤差(標準誤差または信頼区間)あるいはそれらを導くためのデータから、
それらの可能性を見出す分析となります。
まあ、簡単に言えば、複数の研究のデータを合わせて、
分析しようってな話です。
計算方法はなんか習った記憶があるけど、
もはや理解できないものになってます(笑)
で、どのような結果になったかというと
1位:化粧品(オッズ比7.12)
2位:湿った空気(同3.83)
3位:エアコン(同3.60)
4位:熱(同3.5)
5位:水(同3.46)
その他、温度や空調の変動、汚染物質、心理的要因などが挙げられました。
当然といえば、当然の結果かな。
紫外線が入っていないのはちょっと意外ですが、
紫外線は敏感肌でなくても、症状を発生させるから
対象外なのかもです。
敏感肌は女性に多いっては、化粧品を使うからってのがあるからかも。
男性で敏感肌ってのはあまり聞きませんからね。
もっとも、昨今では男性も化粧品を使う人が増えてきているので、
男性でも敏感肌っていう人も今後は増えていくのかも。
また、誰しも化粧品を変えたら調子が悪くなったことは
一度や二度ではないはず。
そういう経験がある人は、自分は敏感肌だという傾向にあり、
敏感肌を自称する人が多いのはそのためだと思われます。
とくに驚きの結果ってわけではなく、
そうだろうねーってな結果なので、
まあ、その通りなのかなと。
もっと細かいデータがあれば、面白かったですけどね。
たとえば、どのアイテムが多いかとか。
化粧水なのか、美容液なのか、クリームなのか、クレンジングなのか・・・
どれがトリガーとして最有力なのかとか、
よく使われる成分での比較とかもあったら面白いですよね。
一番は敏感肌を治す方法がわかれば、それにこしたことはないんですけどね。
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