ブラック企業で学んだこと

ブラック企業殿堂入りのとこで働いたことあります

資料を漁っていたら、茶色の手帳みたいなものがでてきました。

それが何かというと、ブラック企業の代名詞みたいな某居酒屋チェーン店の

経営理念集です。

 

240ページを超える厚さに、細かい文字がぎっしり詰まったこの理念集は、

みっきーの名言集でもあります。

改めて第三者として読んだら、結構面白い読み物でしたが、

当事者だとかなりしんどい内容です。

端的にいえば「重い」です。

 

就職活動を始めた時期は、就職氷河期と呼ばれる時代でして、

10社いって、1社内定が決まればいいほうってな感じ。

 

まあ、選んでらんないってこともありましたが、

昔から独立心はあったので、「起業や経営のノウハウが学べる」

って謳い文句に誘われ、この会社に足を踏み入れたわけです。

 

当時はブラック企業ってな言葉はなく、飛ぶ鳥の勢いで急成長していたこともあり、

一代でここまで成り上がったみっきーを、讃えることはあれど、

非難する声はありませんでした。

株価も4,000円代だったと記憶しています。

 

その快進撃の裏側には、色々問題がありまして、

その実態がブラック企業という言葉を産んだわけですが、

そんなことは知る由もなく。。。

 

 

入社前に研修期間ってのがあって、調理の基本や接客の基本を学びます。

正式に入社する前っすよ?たしか1週間くらいあったかな。

その際に、本を7冊買わされます。分厚いハードカバー。

もちろん実費。

課題として、全部読んでおけってのが出てたかな。

 

今思うと、この時点でヤバイですよね。

だって、研修期間、給料でないんすよ。

むしろ、研修してやってるんだから、本来は金を払わなきゃいけないところを

無料でやってやってるのだから感謝しろみたいな?

なんかそんな話を冒頭で言われて様な気がします。

 

配置されたのは板橋区のお店で、大型の量販店に面しているお店でした。

ちょっと特殊なお店で、ランチをやっている分、閉店するのが早いお店でした。

 

出社するのは9時。開店2時間前です。

11時から15時までがランチタイムで、1時間で夜の仕込みをして、

17時にディナータイムとなります。

閉店時間は0時。

 

もう、この時点で15時間労働(笑)

休憩時間が1時間だけあったけど、飯食って終わりです。

しかも、店のあるものを自分で調理しないといけません。

しかも、タダではないです。

なんか作るのも面倒なので、卵掛けご飯だけで済ましていましたが、

たしかそれで200円くらいだったと思います。

 

で、0時に終わって帰れればいいのですが、もちろんそんなわけないです。

色々片付けが当然あり、次の日の準備もしないといけません。

 

さらに、お店の経営ノウハウを学ばせようって店長が気を使ってくれたのでしょう。

売り上げの管理、バイトの管理、発注の管理などなど、

一緒にやって教えてくれたわけです。

 

おかげで店をでるのが3時、4時となります。

空が明るくなる時もありました。

 

で、9時にはいかなきゃいけないわけです。

それが毎日繰り返されるわけです。

恐ろしい話です。

 

一応、休みの日ってのはあったかな。

月に7日だったかな?

そのうち1日は研修があったので、実質6日か。

まあ、ほぼ寝てました。

なんかする気力とか無くなりますからね。

 

一番、絶望した瞬間は、給料明細もらったときですね。

あれだけ働いても手取りは18万円切りますから。

まあ、色々引かれているのはわかるんですが、

平社員の間はずっとこのままって思うと、絶望的でしょ?

 

恐ろしい話ですが、給料から毎月いくらか自社の株を買うことができる

システムがありまして、普通に貯金するよりも大きくなるとかなんとか・・・

同期で毎月10万とか買ってたやついたけど・・・

え?どうやって生活するの?と思いましたよ。

当時は4000円くらい、下がっても3500円とかでした。

今、いくらよ・・・マジで。

彼がどうなったのか、少しだけ心配かも。

 

 

まあ、そんな生活を続けていたら、死ぬなーと思ったので、

3ヶ月で辞めました。

 

で、学んだことは、何かを学ぶには心にゆとりが必要だと。

ぶっちゃけ、この3ヶ月間の記憶はほぼないです。

具体的に何をしたとか、何を感じたとか、何を考えたとか、

ほとんど覚えてません。

無駄な時間だったってことです。

 

強いて挙げるなら、労働と対価が見合っていれば、働けるってことかな。

見合っていないときの絶望感は半端ないですが、見合っていれば、

続けていたと思いますから。

 

あとは・・・免疫力がさがると花粉症も起こらんってこと。

代わりに水虫になりましたけど。

 

まあ、あれを経験すれば、どこの会社もホワイト企業に感じる

っていうメリットはあったかなーと思います。

 

 

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