とある美白美容液のお話
とある美白美容液の広告の話なんですが、
その美容液にうずらの卵をつけておくと、
3時間で模様が落ちて白い卵になる!!
これが美白の力だ!みたいなこといってたんですよ。
まあ、うずらの卵の模様をシミに見立ててってことは
よく見るのですが・・・
当然ではありますが、ウズラの模様とシミは全く別物でして、
卵の模様が消えるからって、肌のシミが同じように消えることは
あり得ません。
ただ、液体につけてうずら卵が白くなるってのは、
何かしらの化学反応が起きているわけでして、
逆にそれを顔につけるのってどうなの?と思ってしまう人も多いような気はします。
わあ、凄い!って思う人よりも、おそらく多いのではないかと。
ちなみにその美白美容液は、高濃度ビタミンC液で、
Amitose® 3GAを10%配合しているものになります。
水溶性のビタミンC誘導体ですね。
メラニン生成を抑制する効果と、メラニンを還元することで
メラニンの色を抜くことができます。
美白効果はないことはないです。
ただ、シミが消えるってことはないです。
薄くはなるかもしれませんけどね。
あくまでビタミンCの抗酸化力によるメラニンの還元反応によるもので、
使用をやめれば元通りになります。
まあ、それは置いておいて、うずらの卵の模様が落ちるのはなぜ?
というのを解明していこうと思います。
うずらの卵の模様を落とす方法として、一般的なのが
お酢につけること。
言うまでもなく、お酢でシミが消えることはないので、
うずらの卵の模様が消えることとシミが消えることには、
関係性は一切ないってことです。
お酢に1~2時間つけておけば、こんな感じになります。
お酢とビタミンCの共通点は、酸性ってこと。
酸性水であれば、同じように白くなります。
ただ、酸が強すぎると、殻も溶けちゃうので、
お酢が一番理想的かな?とは思います。
※食材はこの後スタッフがおいしくいただきました。
この卵の模様ですが、ポルフェリンという有機化合物になります。
ポルフェリンは独特の構造をしており、中央にマグネシウムを持つものはクロロフィルと
呼ばれ、葉緑体に含まれる緑の成分になり、鉄を含めまヘモグロビンと呼ばれる
赤血球の主要成分となります。
卵にはこのポルフェリンが表面に印刷されている形になるので、
酸で変性して、はがれてくるのだと思われます。
たぶん、アルカリでも同様のことが起こると思われます。
まあ、知らなくても困らないことですけどねー
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