ウルシ由来の成分に光老化を防ぐ効果が・・・

なぜ、わざわざウルシを調べたんだろ?

天然のウルシ由来の成分がUVB誘発光老化を阻害するメカニズムを解明した研究成果が

11月15日、「Antioxidants」オンラインに掲載されました。

 

ウルシって、漆ですよ。

かぶれる植物の筆頭じゃないですか。

わざわざ、ウルシから美容成分を探そうってのは、

いったいどれだけ大きな理由があったのでしょう?

 

先入観に捕らわれないってのは、研究者としては優れているのでしょうが、

やはり商売につなげるのであれば、マイナスのイメージが強すぎます。

 

ちなみに、ウルシのかぶれの原因となるのは、

ウルシオールと呼ばれる成分になります。

かぶれ成分であると同時に、ウルシオールがあの艶をだすために欠かせない成分でもあります。

 

Rの部分が側鎖になっており、不飽和があればあるほどかぶれが出やすくなります。

かぶれはアレルギー反応であり、ウルシオールに対してアレルギーを起こす人の割合は

9割を超えるとか。

 

激しい痒み、発疹、水疱などの症状がでます。

症状の改善には早くとも2週間くらい、こじらすと1年以上かかるともいわれています。

 

 

もちろん、今回の成分はウルシオールとは関係ないです。

抽出された成分はペンタ-O-ガロイル-β-D-グルコース(PGG)で、

自然の状態で発酵しているウルシに存在するガロタンニンポリフェノール化合物になります。

 

ペンタ ってのは5って意味で、なんか5個くっついている形になってます。

 

 

ウルシオールは水に不溶なため、ウルシオールを取り除くのは

そんなに難しいことではないかな?

まあ、ガロタンニンの抽出も水だけでは難しく、

アルコールなどを混ぜておかないといけませんが。

 

で、このPGGが紫外線UVBによる皮膚老化に対する保護効果を検証した結果、

MMP-1、まあコラーゲンを分解する酵素の発現を抑制する効果があることがわかりました。 

 

おそらく、紫外線を防ぐ作用があるのではないかな?

それが紫外線を吸収するのか、紫外線を反射するのかはわかりませんが・・・

放射線をも防ぐ効果があるとの論文もでているくらいですので。

 

日焼け止めとかに入れると効果的なのかもね。

 

まあ、ウルシ由来ってだけで敬遠されるだろうことは

容易に想像できますので、実際に原料化されることはないだろうなー

 

 

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