BCGワクチンは救世主となりうるか
新型コロナウイルスが流行し出したとき、まだ欧米諸国が他人事だったときですね。
日本は第二の武漢になる、なんて言われていました。
続いて、イタリアで大流行し出した時には、あれが未来の日本の姿がという人がいました。
現在でも、今後の日本は地獄となるなんて言う人がいます。
日本が不幸になって欲しいと願う人たちがいるようなんですが、
彼らの願望は今のところ、実現はしていません。
確かに、中国の惨状、欧米諸国の混乱に比べると、明らかに状況が違います。
1つは衛生状況が良いってのがあり、日本は世界的に見て潔癖すぎるとさえ言われます。
また、基本的に栄養状況がよいので、体力に余裕があるともいわれます。
あとは、マスク着用率が非常に高い、人との接触を自制する民度の高さがあるともいわれます。
医療技術も世界的にもトップクラスってのもあります。
CTが各病院にあるので、重症化する前に見つけて治療が可能だということで、
死亡率が低いという話もあります。
ただ、それだけでここまでの差がでるのか?と言われると、たぶん違うと個人的には思います。
ぶっちゃけ、水際対策は失敗していますし、行政の政策はどちらかといえば、失策が多いです。
そこで挙がってきたのが、BCGワクチン摂取。
BCGワクチンの摂取している国は比較的COVID-19の感染拡大の速度が遅い傾向にあること
がわかっています。
顕著な例として、旧東ドイツと旧西ドイツが挙げられます。
前者はソビエト型のBCGワクチンを接種し、後者は西ヨーロッパ型のBCGワクチンを
1998年まで使用していました。
そして、患者の分布は圧倒的に旧西ドイツ側に多いわけです。
もう一例は、イラクとイラン。前者は日本型のBCGワクチンを使用し、
後者は独自のワクチンを1947年から1984年まで使用していたそうな。
前者の感染者数は458人、後者は32,332人(3/28付)と大きな差があるわけです。
日本もほぼBCGワクチンを摂取しており、死亡した方のほとんどは
高齢だったというのもありますが、ワクチン接種前の世代でもあり、
関係性があるのかもしれないわけです。
そして、すでにドイツ、オランダ、オーストラリアで臨床試験が始まっています。
COVID-19のワクチンの開発は進められていますが、実際に使えるまでには
早くとも1年~1年半かかるとされ、来年の流行には備えられないのが現状。
そのつなぎで使えるかも、という期待があるわけです。
もちろん、あくまで現段階では仮説ですかないです。
ただ希望が持てる話ではありますよね。
BCGワクチンには、免疫力を全般的に上げる効果があるとか、
肺への感染への抵抗性を高めるとか、COVID-19に対しても有効である
ことを示唆するデータは色々あるので、期待はしたいところです。
ただ、自分はBGC打ってるから大丈夫だと安心するのはまだ早いわけで、
油断するのはまだまだ早いです。
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