オイルフリー&ヒト型セラミド

オイルフリーでセラミド高配合の化粧品は作れる!?

オイルフリーでセラミド高濃度の商品はないか?

たびたび議論となる話です。

 

まあ、今回は掘り下げてみようかなーと思います。

 

オイルの定義

オイルフリーを謳うのであれば、オイルを全く使用していない必要があります。

昨今では防腐剤フリーの商品がありますが、キャリーオーバーでも入っていたら、

防腐剤フリーは謳えません。嘘になってしまいます。

 

では、オイルとは何か?って話ですが、

油と脂のことを指すそうです。

液体は油、固形は脂で、どちらもオイルなんだとか。

固形はバターと表現する場合もあります。

シアバターとかね。

 

シアバターはオイルではない?

いや、やっぱりオイルにカテゴライズされます。

オイルフリーと謳いながら、原材料にシア脂と書いてあったら、

おいって思いますよね?

 

シリコーン油やエステル油も、油ってくらいですから、

オイルフリーであれば、除く必要があります。

 

さてさて、セラミドは大きく括ると、脂質になります。

スフィンゴ脂質と呼ばれるものですので。

これはオイルか?ってのは議論が分かれるところです。

脂質とオイルは違うのか?ってね。

 

まあ、オイルフリーとセラミドってのは、そもそも相いれないって考え方があるわけ。

 

脂肪酸はオイルか?スフィンゴイドはオイル?

それが合わさったセラミドは?

 

脂質であることは間違いないのですが、

これらはオイルと見るか、否かは意見が分かれるわけです。

 

 

オイルなしで、セラミドを高濃度配合できる?

結論から言えば、ほぼ無理。

やれなくはないけど、非常に難しいうえ、非常に効率が悪いです。

 

1つは、界面活性剤を沢山使って、無理やり溶かす方法。

レシチンなどの膜構造を形成する脂質を沢山配合します。

 

・・・これも脂質だ(笑)

水添レシチンとかリン酸脂質を使うことになります。

配合したいセラミドの3~5倍配合させる必要があるかな。

ただ、メチャクチャ難しいです。

理論的には可能だけど、現実的はないです。

0.01%でも難しいと思いますよ。

高圧、高温で加工できる設備が必要となるので、

できるところは限られます。

片手で足りるくらいしかできないんじゃないかな?

 

もう1つは、分散させる方法。

合成ポリマーを使って、粘性を出して、均一に分散させる方法。

やるとしたら、こっちのほうが現実的です。

ですので、必然的にジェル状になります。

化粧水では無理。

そのため、化粧水ではセラミドの配合濃度は低いと言われるわけです。

 

ただ、分散させただけのセラミドは非常に浸透性が悪いです。

8割は肌表面に留まり、無駄になると言われます。

 

まとめると、

・完璧にオイルフリーとすると、セラミドも入れれない

・技術的に非常にむずかしい

・分散は利用効率が非常に悪い

 

という問題点があるわけです。

 

まあ、ニーズがあるので、水にセラミドを溶かす研究ってのは、

行われていますので、画期的な技術革新が起こる日が来るかもしれませんが、

現段階では難しいと言わざる負えないかなー

 

 

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