ナチュセラクリームにNMF入ってないとな?
肌の保湿に必要なものは、皮脂、細胞間脂質、天然保湿因子(MNF)ってのは
まあ、基本中の基本です。
にも拘わらず、ナチュセラクリームに天然保湿因子入ってなくね?
というご意見を頂きまして・・・
天然保湿因子とは
天然保湿因子とは、角質細胞中に遊離状態で存在し水分を保持する働きもつ水溶性低分子の総称。
Natural Moisturizing Factorの頭文字をとってNMFとも呼ばれます。
セラミドは「細胞間」に存在するのに対し、天然保湿因子は細胞に存在するものなわけ。
角質細胞に存在する天然保湿因子の組成は
成分 | 含量(%) |
---|---|
アミノ酸類 | 40.0 |
ピロリドンカルボン酸(PCA) | 12.0 |
乳酸 | 12.0 |
尿素 | 7.0 |
アンモニア、尿酸、グルコサミン、クレアチン | 1.5 |
ナトリウム(Na⁺) | 5.0 |
カリウム(K⁺) | 4.0 |
カルシウム(Ca²⁺) | 1.5 |
マグネシウム(Mg²⁺) | 1.5 |
リン酸(PO₄³⁻) | 0.5 |
塩化物(Cl⁻) | 6.0 |
クエン酸 | 0.5 |
糖、有機酸、ペプチド、未確認物質 | 8.5 |
天然保湿因子として、よく使われるのはアミノ酸類、PCA、乳酸になります。
ぶっちゃけ、アミノ酸は処方もOEMの加工先に任せると、ほぼ100%入れてきます。
サプリの場合は考えるの面倒な案件は、ビタミンプレミックスをとりあえず入れとけばいいか
って感じで使いますが、化粧品ではそれがアミノ酸プレミックスにあたります。
数を稼げますし、アミノ酸ってみんな好きですから、
その辺に文句をいうクライアントは少ないと思います。
個人的には、「適当に処方組んだなー」と感じてしまうんですけどね。
そもそもではありますが、天然保湿因子ってのは水溶性成分なので、
簡単に抽出できます。
そのため、植物エキスにはほぼ入っているわけです。
特定の物質を抽出したってものでなければ、だいたい入ってきます。
例えば、ヨクイニンエキス。
ハトムギの抽出物になり、イボに効くとでよく使われる成分ですが、
ハトムギにビタミン、ミネラルが豊富であるのは言うまでもないことかと。
基本的に細胞には大なり小なり含まれる成分ですからね、天然保湿因子は。
植物エキスをちゃんと配合していれば、天然保湿因子は勝手に入ってくるので、
敢えて配合させる必要性は、あんまないです。
ですので、ナチュセラクリームの天然保湿因子は入っていないといわれるのは
些か、心外かなーと思った次第であります。
逆に天然保湿因子が入っていない化粧品を探す方が難しいってくらい、
だいたい入っていますので。
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