セラミドをどうやって低分子化?
とある広告で、低分子化したセラミドを配合!ってなコピーを見たんですが・・・
なにそれ、意味わかんないんですけど。
まあ、おそらくナノ化したっていいたいんだと思いますが。
よく分子量がどうのこうのって言われるのがコラーゲンなんですが、
あれをナノ化するには、低分子化する必要があります。
コラーゲンの分子量は30万くらい。アミノ酸が一本鎖で連なったものが、
3重螺旋構造をとっています。
この螺旋状態をほぐして、タンパク質分解酵素で細かくすることで、
小さくなっていきます。最小単位はアミノ酸となりますが、
アミノ酸状態にしてしまうと、もはやコラーゲンでもなんでもなくなります。
だって、アミノ酸だもの。
一応、コラーゲンとしての最小単位はトリペプチド、アミノ酸が3つくっついた状態
のものってことになっています。まあ、これもペプチドじゃんって話ですが。
トリペプチドまでいけば、ナノサイズとなり、ナノ化コラーゲンなんて呼ばれます。
おそらく、このような知識はあるけど、セラミドってものがなんなのか
よく理解していなかったため、ナノ化=低分子化と勘違いしてしまったの
だと思われます。
セラミドを低分子化するってのは、アミノ酸を低分子化するってのと同じこと。
ぶっちゃけ、分子量を小さくすると、もはや別物になってしまうわけさね。
やろうと思えば、長鎖脂肪酸を短くするってのはやれなくはないか。
まあ、肌のセラミドは特異的に長鎖脂肪酸が長くなっているわけで、
短くしてもマイナスになるだけで、敢えてする必要性はゼロですけどね。
まあ、一般的には低分子化=ナノ化みたいな認識なので、
セラミドを低分子化したといっても、ああ、セラミドを小さくしたのね、
なんか浸透しそうで良さ気な気がするって感じなんでしょうから、
特に問題になることはないでしょうが・・・
では、セラミドのナノ化ってのはどゆこと?
1つの方法は、富士フィルムがやっている方法で、
分散するセラミドを限りなくバラバラにする方法。
通常は、ミセル化・・・
水の中に、界面活性剤で油の粒子を作って、そこにセラミドを溶かしこむんですが、
1つの粒子の中には複数のセラミドが存在するわけです。
これをジェルにセラミドを直接分散させることで、
セラミドが単体の状態で分散しているようにするってもの。
もう1つの方法が、ミセル化の際にできる油の粒子をナノサイズにする方法。
ナノサイズの粒子の中に存在しているセラミドは、当然ナノサイズってわけさね。
一応、ナノサイズにすることで、浸透しやすいとか。
それに意味があるかどうかはちょっとわからんけどね。
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