ランゲルハンス細胞
美容に関心の高い人でも免疫まで意識している人は少ないんでないかな?
免疫と美容って、ちょっと関係なさそうですもんね。
しかしながら、免疫と美容は無関係ではないです。
むしろ、非常に重要な要素であるとさえいえます。
例えば、酪農家を営んでいる家庭の子はアトピーになりにくい、
またペットを飼っている家庭では、そうでない家庭に比べると
アトピーになりにくいといわれています。
これは、動物と触れ合う機会が多い=微生物との接触機会が多いってことで、
細菌の細胞壁表面に存在するLPS(リポ多糖)に触れる機会が多いからといわれます。
LPSは自然免疫を活性化するといわれています。
また、肌には常在菌が存在し、常在菌のバランスをとっているのも免疫です。
悪さをしないように見張っているわけです。
つまり、肌の免疫は、肌荒れになりやすいか否かに影響あたえているわけです。
肌にも免疫はあり、その中心的働きをしているのがランゲルハンス細胞。
表皮細胞の2~5%を占めており、細菌、ウイルスから肌を守っています。
ランゲルハンス細胞がLPSに曝されると、ランゲルハンス細胞が強化されるので、
外的因子に対しての抵抗力が高まるってわけです。
逆に、ランゲルハンス細胞が弱いと、些細なことで炎症を起こしてしまいます。
もちろん、細胞間脂質、つまりセラミドが充実しており、物理的なバリア機能が
正常に機能していれば問題はないんです。
ただ、普段は大丈夫だけど、化粧品使うと荒れるってのは、
ランゲルハンス細胞に問題があることがほとんど。
つまり、肌免疫に問題がある可能性があります。
これはランゲルハンス細胞が過敏に反応することで起こります。
上述した、LPSとアトピーの関係性ですが、ランゲルハンス細胞の
反応の差が関係しているといわれます。
LPSに頻度に接していると、ちょっとやそっとでは反応しなくなるのですが、
そうでないと、過敏に反応して炎症を誘発するそうな。
また、ランゲルハンス細胞は炎症を引き起こすだけでなく、
炎症を鎮火させることもしており、老化によってランゲルハンス細胞が
減ると、慢性的な炎症が引き起こされます。
老化以外にも、紫外線、ストレス、活性酸素などなどの影響で、
ランゲルハンス細胞はダメージを受けます。
一説によると界面活性剤、たぶんアニオン系のやつも、
よくない影響を及ぼすとか。
そんな免疫系を活性化する素材ってがいくつか存在します。
まあ、マイナーといえばマイナーです。
説明しづらいっすからね。
①フコイダンエキス。
フコイダンはIgE4(サイトカインの一種)の受容体に作用して、
自然免疫を活性化します。その結果、高い抗炎症作用が起こるのだと思われます。
②酢酸菌発酵物
柿由来の酢酸菌の培養液を抽出したもので、沢山のLPSを含んでいます。
これもフコイダン同様IgE4受容体を刺激し、免疫活性を促します。
ちなみに、β-グルカン(キノコに含まれているもの)、乳酸菌の死菌などは、
IgE2受容体に作用します。
ですので、併用すると相乗効果が期待できるとか。
③EC-12
エンテロコッカス・フェカリス菌の死菌。
善玉菌が増えるのをヒトの肌で確認している数少ない原料。
善玉菌が増える仕組みは、結局、免疫細胞を活性化させた結果になるわけ。
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