オリザセラミドに含まれているBSGがセラミド合成を促進
オリザセラミドはオリザ油化の原料で、米ぬかおよび米胚芽から
抽出・精製した植物セラミドになります。
表示はスフィンゴ糖脂質になります。
4種類のスフィンゴ糖脂質を含んでおり、他の植物に比べ、
高い効果があることが確認されている原料です。
まあ、経口投与の話ですけど。
経口投与では非常に優れた実績をもつオリザセラミドですが、
なんか特許を取得したそうな。
オリザセラミドに含まれているβ-シトステロールグルコシド(BSG)に
セラミド合成を促進する効果があり、それに関する特許らしい。
β-シトステロールってのは、植物ステロールの一種で、
植物版のコレステロールみたいなもの。
これに糖がくっついたものがBSGになります。
BSGについてはほとんど研究されておらず、正直よくわからん成分でした。
オリザセラミドの副成分として見つかった、BSGですが塗布によって
セラミド合成促進効果があることがわかったそうな。
なお、他の植物セラミドにはそのような効果はないです。
研究では、ヒト表皮三次元培養モデルを用いて、培地にBSGを1μg/mLおよび10μg/mL
添加して培養して、回収した組織から抽出した遺伝子を用いて定量PCRしました。
結果、セラミドが合成される際に働く酵素であるセリンパルミトイルトランスフェラーゼ(SPLC2)と
グルコシルセラミドシンターゼ(GCS)の遺伝子の発現が促進されていたことから、
BSGがセラミドの合成能力を高める作用を有することが示唆されました。
あと、グルコシルセラミドシンターゼ(GCS)が増加し、
とスフィンゴミエリンシンターゼ(SMS)が減少したとか。
あくまで遺伝子の発現量、おそらくm-RNAの量を見たものなので、
実際にセラミドがどの程度増加するのかは未知数。
そもそも、遺伝子発現量がどの程度増えているかもわからんしね・・・
また、この実験は直接的にBSGを添加しているわけですが、
オリザセラミドにどれくらい含まれているかわからんので、
試験の添加量が現実的なものなのかって問題もあります。
経口投与でのデータは豊富で、効果は間違いないんですけど、
塗布でのデータはほぼないので、個人的にはちょっと懐疑的です。
まあ、近いうちにでてくるとは思いますので、その結果待ちかな?
ナイアシンアミドと同等、もしくはそれ以上の効果があれば
検討に値すると思われます。
植物セラミドってぶっちゃけヒト型セラミドと変わらないくらい、
高価な原料なんですけどね。
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