免疫調整ペプチド
アロフェロンとは、ハエの一種であるCalliphora vicina R.-D.の幼虫が細菌感染した血液から
単離されたペプチド。新しい種類の免疫調節ペプチドになります。
最大30個のアミノ酸で構成されているオリゴぺプチドです。
昨今の新型コロナウイルスによるパンデミックによって、注目を集めているとかいないとか。
ハエの幼虫ってことは、ウジってことか。
よくウジから有効成分を探ろうと思ったよなー
完全に新規ペプチドだったそうな。
アロフェロンはハエが病原菌の侵入に対して行う免疫反応の一種です。
昆虫の免疫は脊椎動物とは異なるわけですが、それがヒトの免疫に作用する、
しかもプラスに働くというのはなかなか興味深い話ではあります。
昆虫にもナチュセラキラー細胞(NK)のようなものはあるそうで、
アロフェロンでNKを活性化させることで、侵入者を排除するのだとか。
そして、ヒトでもNKの活性を高めることが確認されています。
まあ、自然免疫を高める効果があるってことですね。
免疫力を上げるだけではなく、高すぎる場合は下げる効果もあるとのことで、
免疫調整ペプチドと呼ばれるわけです。
最適濃度は0.05ng~0.5ng/mlとかなり低濃度で作用することから、
ホルモンのような伝達系の物質になるのかな?
抗生物質とは違い、免疫力を高めて抵抗力をつけるものになるので、
耐性菌などの心配はないし、有効性に欠くウイルスに対しても有効とのこと。
どうやって投与するのかはよくわからん。経口投与?注射?
実際に虫から抽出するのではなく、遺伝子組換えで大腸菌やら酵母に作らせて、
抽出するってことになるので、生産も楽なようです。
虫を大量に育てて、それをすり潰すってのは絵面がヤバイですからね・・・
一応、マウスを使った実験ではインフルエンザの対する高い効果が確認されています。
毒性はほどなく、副作用もないようです。
もともとはロシアで研究されていたものを、JINROを作っている韓国の企業が
出資することで研究がすすめられたそうな。
すったもんだありながら、最終的には韓国企業からアロフェロンを使った
商品が発売されているんだとか。
そして、ステロイドの代替として、アトピー患者にはなくてはならないくらい、
重宝されいるとか、いないとか。
ステロイドを使いたくないって人が使うとのことですが、
その手の商品はステロイド不使用を謳いながら、平気でステロイド混ぜて
売っているってとこ、ザラにあるからなー
と思った次第であります。
【関連記事】