皮膚真皮を改善する効果がある?!
チオレドキシンは105個のアミノ酸から構成されるタンパク質。
植物、動物問わず存在している物質で、チオレドキシンの遺伝子を壊した
ネズミは生まれる前に死んでしまうことから、生きていくには必須なタンパク質でもあります。
何をしているかというと、
・NFκBやAP-1、P53に結合してこれらの転写活性機構を調節
・核内レセプターとDNAとの結合を制御
・ASK-1へ結合することで細胞死を調節
うん、何言ってるのかわからんよね。
うーんと、1つ目は遺伝子の鍵になってるものにくっついて、
遺伝子の発現を抑制するって感じ。
2つ目はこれらがくっつくと、遺伝子が働けなくなるので、
それを防ぐってこと。
3つ目はアポトーシス(細胞自然死)を調整してるってこと。
まあ、遺伝子発現に非常に大きく関わっていると理解すればよいかな。
また、酸化還元サイクルの中核に位置しており、抗酸化作用があります。
酸化されたチオレドキシンはチオレドキシン還元酵素で、
再び抗酸化力を持つようになります。
で、ファンケルがチオレドキシンに着目して、化粧品に応用しているそうな。
まず、培地にチオレドキシンを添加すると、細胞増殖が倍以上になったとのこと。
続いて、3次元皮膚モデルにおいて、コラーゲンの増加がみられたと。
で、線維構造が密になることから、皮膚真皮の繊維構造を改善する効果がある
ってな結論を出したようです。
確かにデータを見る限りは、非常に顕著に差が出ています。
ただ、あくまでin vitroの試験なんよね。
チオレドキシンって分子量が1万~1.2万くらいあります。
まあ、加水分解コラーゲンがだいたいこれくらい。
当然、塗布では真皮までは浸透しません。
化粧品で、このデータのような結果を得るのはちょっと難しいんでないかなー
直接、真皮に入れるのであれば、かなり高い効果を得られるとは思いますが・・・
直接補うことは難しいなら、チオレドキシンの産生を活性化させるって
方向性のほうが可能性はあると思います。
具体的にどうすればいいかってのは、現段階では全くわかってないですが。
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