お肌にも環境にも優しい、美肌クレンジング
ロート製薬から、界面活性剤を使わないクレンジング剤を
作る技術を開発したとの発表がありました。
クレンジング剤はどうしても界面活性剤の配合量が多くなってしまいます。
そのため、肌への負担が懸念されるわけです。
もしかしたら、クレンジング市場に風穴をあける革新的な技術となりうるかも・・・
どのようなメカニズムになっているかはよくわかりません。
9月23日にその技術を使ったクレンジング剤が発売されるそうなので、
何を使って、どういうメカニズムでメイクが落ちるのかってのは
実際に商品がでてからはっきりすると思われます。
特許も申請しているので、受理されれば詳細が公開されることになるでしょう。
とりあえず、公開されている情報を見ていきましょうか。
上図から、オイルを包む保湿成分Bってのが肝になってくるのかな。
この成分が何かは今のとこわかりませんが、オイルと水に溶ける成分なのかなと。
Bがメイクを溶かしこんで、さらに水に溶けるのでメイクを溶かしこんだBは
水で洗い流される・・・と。
水にも油にも溶ける成分としてはWILBRIDE S-753ってな原料があるんですが、
これで界面活性剤不使用のクレンジング剤作れるんじゃね?と思って試してみたことがあります。
オイルにWILBRIDE S-753を添加するって形で作ったんですが、
ぶっちゃけ、めっさ皮脂持ってかれるので、全然肌に優しくなかったんすよね。
もしかしたら、水ぺーズにしているってのが肝なのかもね。
当時作った試作はオイル90%とかだったので、オイルが多過ぎで、
これを抑えれば、適度な洗浄力になるのかな?
ちょっと試してくる・・・
ざっくりだけど、BG 80%、WILBRIDE S-753 15%、オイル5%を
混ぜたものを作って、試してみました。
案外混ざるもんやな。
洗浄力は弱いけど、落ちるっちゃ、落ちるな。
乾燥は全然しないので、この方向性って可能性は高いと思われます。
ベースの溶剤に工夫があるのか、配合比に秘密があるのかは
ちょっとわからんけど、作れんことはない、かな。
ホントにこれだったら、特許の絡みで作れなくなっちゃいますけどね。
余談ではありますが、一般的なクレンジングはオイルに界面活性剤が入っている溶剤型と
水に界面活性剤が入っている界面活性剤型の2種類が基本です。
そのため、下図のようになります。
一番最初の図のやつは、俗にいうミルククレンジングってやつになるかな。
洗浄力を抑えるために、界面活性剤の一部を乳化につかっています。
オイル部分は別にメイクを溶かしこむものではなくて、
被膜することで保湿性を上げる目的になります。
一般的な界面活性剤として使われているのが、ラウリル硫酸Na。
シャンプーとかに使われているもので、洗浄力はトップクラス。
クレンジング剤で今時使っているのは稀のような気はしますが、
低価格帯の商品ではいまだに使ってるのかな?
いや、流石にないと思う。
こいつを基準にされたら、ほとんどのクレンジング剤は肌に優しいって
話になっちゃうレベルですから。