レチノール様作用があるエキス
モスビーンはインドで食用豆として栽培されているもので、
煮たり、発芽させて、もやしにして食べたりされているそうです。
あまり馴染みのない豆ですが、国内でも流通はあるみたいで、
購入することはできます。
で、このモスビーンの抽出物にレチノール様作用があるんだとか。
レチノールってのはビタミンAのことで、抗シワ効果があるとのことで、
近年には医薬部外品でシワ改善を明記できるようになりました。
ただ、レチノールは非常に不安定で、処方を工夫するか、
容器を工夫するかなどしないと、すぐに酸化してしまいます。
また、レチノイド反応といわれる肌トラブルが起こる確率が非常に高く、
使う人を選ぶ原料でもあります。
そのため、レチノールと同様の効果がありながら、
刺激性が少ない原料のニーズは非常に高いです。
商品名はVIT-A-LIKE PW LS 9898
BASFの原料になります。
表示はモスビーン種子エキス、マルトデキストリン
マルトデキストリンは賦形剤。
スプレードライで粉末化しているのだと思われます。
デキストリンだと、沢山入れすぎるとベタツクんよなー
おそらく推奨配合量はそんなに多くないはず。
粉末原料のほうが保存が楽だし、
スペースも取らないってのはメリットになるかな。
ただ、粉末原料って高額になりがちなんで、
これがいくらで売られているのか興味があるかな。
BASFはロットもデカいので、そのへんも心配・・・
10万円/kg以上もするようなものを25kg買えとか言われても、
買えないですからね。
モスビーン種子から抽出したエキスでレチノールと同様な作用機序と効果を有しており、
安定性も高く、レチノイド反応も起きないので敏感肌の方でも使える優れもの。
ってのがウリの原料となっています。
モスビーン種子エキスは表皮細胞の代謝に関わると考えられる成長因子を
促進する作用があるんだとか。
表皮細胞の成長因子ってことはEGFになるのかな?
それに伴い、線維芽細胞のコラーゲン合成促進され、
真皮における老化予防作用も実証ずみとのこと。
エビデンスが手元にないので、どの程度かわからないですが、
まあ、レチノール同様の抗シワ作用が期待できるってなわけ。
おそらく、レチノールよりも効果は緩やかで、
副作用がないって感じだとは思いますが、さてさて・・・
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