続・モスビーン種子エキス

Vit-A-Like LS9898

レチノール様作用があるとのことでご紹介した原料、

モスビーン種子エキス。

 

エビデンスが手元になかったので、何とも言えなかったのですが、

資料が入手できたので、それをご紹介。

 

Vit-A-Likeは2つのバージョンがあって、LS9793ってのがスタンダード。

LS9898はこれを12倍に濃縮したものになります。

水溶性で、非常によく溶けます。

逆に油分には不溶となっています。

ビタミンAが油分であることを考えると、ちょっと不思議な気がしますね。

 

有効配合量は0.21~0.35%と非常に少量でOK。

これはありがたいですよね。

 

ちなみにLS9793の表示は水、モスビーン種子エキス、ココイルグルタミン酸Na

モスビーン種子エキスを使っていて、ココイルグルタミン酸Naが入っていれば、

こっちを使用しているってのがわかります。

 

in vitroの試験ですが、HGF(ヒューマングロスファクター)の放出量が、

1.5倍くらいになったってなデータがあります。

結果、肌のターンオーバーが活性化される可能性が示唆されています。

 

また、コラーゲン遺伝子?コラーゲンを作る時に発現される遺伝子の

活性を調べた結果、2倍くらいになったそうな。

ビタミンCとの比較をしているのですが、ビタミンCはコラーゲン合成の補酵素なので、

遺伝子発現にはあんま関係ないんですけどね・・・

それでも1.5倍くらいになっているので、この試験自体、

本当にコラーゲン遺伝子の活性を見ているのかってのは疑問かな。

 

コラーゲン産生に関しては、1.3倍くらいで、パルミチン酸レチノールと比べて

高くなっているという結果に。

レチノールとの比較ではないのな。

 

in vivoではパルミチン酸レチノールよりもターンオーバーを促進したってデータがでてます。

正直、パルミチン酸レチノールがターンオーバーにそこまで影響しないっていうね。

まあ、そりゃターンオーバーが急速に高まったらヤバいですからね・・・

そこまで劇的な変化はないですが、確実にターンオーバーは促進されるってこと。

 

で、肝心のシワ改善効果ですが、こちらはレチノールとほぼ同等との結果。

2ヶ月でシワの面積が8%くらい減少したそうな。

 

うーん、レチノールって医薬部外品でも効果が認められて、

なんか凄いってことになっているけど、データだけみると

そんな大したことなくね?

なんて思ってしまいます。

 

あくまで公的にエビデンスを出したってだけで、

なんか同じようなデータがある原料が色々あり、

むしろそっちのほうが改善率凄いって場合が多々あり・・・

 

間違ってLS9898のほうを1%くらいで調整していまったものでも、

刺激性は一切なかったので、レチノールよりも安全性は高く、

同様の効果があるってのは間違いないです。

 

 

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