資生堂が加齢による皮膚免疫力変化のメカニズムの一端を解明
資生堂とマサチューセッツ総合病院皮膚科学研究所との共同研究により、
加齢した皮膚では真皮中のランゲルハンス細胞の前駆細胞(LC前駆細胞)が減少するとともに、
LC前駆細胞を表皮に誘引する因子の産生が低下することにより、成熟したランゲルハンス細胞
の減少を引き起こしていることを発見しました。
うん、ちょっと何言ってるのかわからないっすね。
ランゲルハンス細胞ってのは、皮膚の外部からの刺激を受信する場所。
細菌やウイルス、紫外線、化学物質、熱い、冷たいなどどなを感知して、
脳へ伝達する部分になります。
表皮細胞の2~5%を占めるといわれています。
年を取ると、ランゲルハンス細胞になる前駆体そのものが減少するとともに、
ランゲルハンス細胞へと誘因する因子の産生も低下する、
結果、LC細胞が減少するということがわかったってことです。
つまり、ランゲルハンス細胞の素が減っているのに、
さらにそれをランゲルハンス細胞に育てるためのものも不足するってのが起こって、
結果としてランゲルハンス細胞が減少すると。
なんで皮膚中のランゲルハンス細胞が加齢によって減少するかってのは分かってなかったのですが、
今回の発表で、その一端が解明されたってことです。
今後は、加齢によるランゲルハンス細胞の減少を予防しするようなスキンケアの開発への
応用が期待されるそうな。
さてさて、ランゲルハンス細胞が減るとどうなる?って話ですが、
端的にいえば、鈍くなるってこと。
ランゲルハンス細胞は皮膚のセキュリティを担っているわけです。
まあ、監視カメラみたいなもんだと考えてもらえばわかりやすいかな。
多ければ多いほど、監視網に引っかかりやすくなりますし、
逆に少なければ、監視網をかい潜られてしまうわけです。
監視に引っかかったら、炎症などの防衛反応が起こるわけですが、
加齢とともに、そういった炎症が起こりにくくなるわけ。
逆に敏感肌と呼ばれる状態は、ランゲルハンス細胞が仕事をし過ぎているって
状態だともいえます。
ネズミ一匹たりとも侵入させないぞと、目を光らせている状態なわけ。
そのため、ちょっとしたことで、肌が大騒動するわけです。
ですので、ランゲルハンス細胞が減るってことは、
イコールで悪いと言い切るのはちょっと難しい問題ではあります。
実際、アトピーの人はランゲルハンス細胞がアレルギー反応を
加速させるとも言われており、症状の悪化の原因の1つともいわれています。
一方で、これらの免疫反応を調整しているのもランゲルハンス細胞と言われているので、
ないってのは困るわけなんですよ。
ぶっちゃけ、日本で普通に生活していれば、皮膚の感染症のリスクは
非常に低いので、ランゲルハンス細胞の原料が直接的な問題になることは
ないんじゃないかと個人的には思うわけです。
むしろ、化粧品とかで肌荒れを起こすことも少なくなるので、
悪いことではないような気もします。
まあ、肌のバリア機能が正常であれば、そもそも侵入してこないので、
セラミドはしっかり補おうって話です。はい。
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