乳酸菌の菌株の違いって何って話
菌株って言葉があんまり一般的にはないんですよね。
正直、よくわからんって人は多いのではないでしょうか。
菌株ってのは、わかりやすく言えば、米の銘柄みたいなものです。
コシヒカリとかササニシキとか。
例えば、寒さに強い品種を作ろうとします。
コシヒカリを寒冷地でも作れるように、みたいな?
これがF1株になります。
で、このF1株を低温化で芽がでるものをスクリーニングします。
その芽がでたものに、番号を振っていきます。
F1-01とか。
まあ、番号の振り方は自由で、特に決まりはないです。
今ある銘柄も、元々は記号で呼ばれていたわけですが、
菌は、この記号そのままで呼ばれることが多いです。
これが菌株です。
乳酸菌ってのは乳酸を生成する菌の総称ですので、
一言で乳酸菌といっても、色々な菌があるわけです。
まあ、その辺がややこしくしている原因だと思われます。
エンテロコッカス属なのか、ラクトバチルス属なのか、
はたまたラクトコッカス属なのか・・・
菌株ってのは、さらにその下部にあたります。
例えば、ラクトバチルス属の菌を使用するとしましょう。
で、ここからセラミドの合成する乳酸菌を見つけたいとしましょうか。
まず、ラクトバチルス菌を単胞子分離します。
遺伝的に単一にするわけです。
単胞子分離したものを、それぞれの培地で育てます。
これに名前をつけたものが菌株になります。
L1-0001 とかつけられるわけっすよ。
名前のつけ方は、その研究所ごとで異なります。
それぞれに番号をふられた培地から、セラミドの量を調べて、
優秀なやつをピックアップしていきます。
仮にL1-0233株が最もセラミドの量が多かったとします。
で、これをすぐに製品化した場合は、これが菌株名として
そのまま使われます。
もしくは、ここからさらにスクリーニングするのであれば、
L2、L3となっていくわけです。
ちなみにLはラクトバチルスからとったもので、
特に意味はないです。
で、最終的にはそれっぽい名前を付けて世にだすわけですよ。
「セラミド乳酸菌」とかなんとかいってね。
当然ではありますが、その菌はそこのオリジナルとなりますので、
独自の・・・とか、世界初の・・・とか言いやすいです。
菌株をパクってこない限りは同じものはできないので、
同じスクリーニングをしたところで、それは別の菌株ですので、
そこでは初めての発見ってことになります。
仮定の話ですので、セラミド乳酸菌とか本当にあるかはしらんけどね。
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