本来は起こりえないことなんですけどね
水虫の薬に睡眠導入剤が混入していたことで、
死者がでたってニュースがやっていたわけですよ。
水虫の薬はイトラコナゾール錠。
このニュースを聞いたとき、水虫の薬なので、
てっきり塗り薬だと思っていたので、なんで睡眠薬導入剤を塗って
死者がでるんだ?と思ったのですが、飲み薬でした。
抗真菌剤になります。
真菌類にだけ作用するもので、細菌、ヒト細胞への影響はありません。
作用機上は真菌の細胞膜を構成しているエルゴステロールの合成阻害をします。
エルゴステロールは真菌特有の成分なので、真菌にしか作用しないのはそのため。
で、細胞膜を構築できないので増殖できず、菌の繁殖を防ぐというもの。
で、混入していたのがリルマザホン塩酸塩水和物。
大脳辺縁系の興奮を抑えることで、眠りを導入するものです。
このサリマザホン塩酸塩水和物入りの水虫薬を飲むことで、
睡眠薬を盛られたようなもんなので、車での事故などが
誘発されたとか。
また、異常を訴える患者も多数いたとか。
原因は新人が作業を行っており、原因はよくわからんって話なんですが、
そもそも、このような異物混入は起こらないような仕組みになっている
はずなんですよね・・・
サプリメントでGMP認定工場とか聞いたことありません?
これはサプリメントの製造に関して、医薬品と同等の基準で
管理、製造していますよ~ってこと。
これ、取得するのクソめんどくさいんですよ。
まあ、薬の分量間違えたらえらいことですからね。
間違いがないように、何重にもチェックが入るわけなんですよ。
原料は原料保管庫みたいなところがあって、
あいうえお順か、アルファベット順のどっちかで並べているはず。
あいうえお順でもアルファベット順でも全然離れているので、
取り間違いってのはあり得ないんですよね。普通は。
で、製造に使う原料を測量室へ運ぶんですが、
ここで、何を持ち出して、どんだけ使って、残りがどんだけかってのを
記録として残す必要があります。
当然ですが、一人では行わないです。
二人でチェックし合うわけです。
で、この記録を責任者がチェックして、OKがでて製造工程がスタートします。
粒ができたあとは、品質管理の部署でこれが問題ないかチェックが入ります。
異常が確認されれば、そこで出荷は止められます。
というわけで、普通は起こりえないことなんですけどね。
ホント意味わからん。
記事を追ってくと、どうも1人で作業していたみたい。
その時点でアウトなんですが、原料使用記録には
サリマザホン塩酸塩水和物を使ったと記載されていたそうな。
で、上司のサインが入っているので、目を通しているんですよね。
さらに、品管で異常が確認されていたそうな。
ぶっちゃけ、工場で作業している人は医薬成分に明るいわけではないく、
まあ、どれも白い粉にしか見えないわけで。
これはサプリも化粧品も状況は一緒です。
よくわからんものを、指示通り混ぜているってのは。
まあ、たぶん医薬品製造の許可をはく奪されるだろーな・・・
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