化粧品作るならパラベンフリーにしたほうが良い理由
パラベンは賛否両論あるわけですが、
これから新たに作るというのであれば、パラベンフリーにすること
をおススメします。
パラベンとは
パラベンとはパラオキシ安息香酸エステルってのがちゃんとした呼び方で、
もっとも使われている防腐剤の1つ。
メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベンなどがあり、
右にいくほど分子量が大きくなり、防腐効果も高くなります。
同時に刺激性も高くなるといわれます。
特に注文なければ普通に使われる防腐剤です。
まあ、これから作るなら、防腐剤の選定もちゃんとやったほうがよいよ
ってお話をしていこうと思います。
①イメージが悪い
パラベンに対するネガキャンが行われており、
普通にイメージが悪いです。
パラベンアレルギーの方は当然、パラベンを避けるわけですが、
「なんか悪そうだから」ってな理由で避けている人も一定数います。
合わせるとそこそこな人数になると思われます。
また、使わなければパラベンフリーとかパラベン不使用とか
いうだけでよいのに対し、パラベンを使っている理由を並べる
必要性がでてきます。
なぜって?
「なんでパラベン使ってるの?」ってな質問がくるから。
断言してもよい。絶対来るから。
そのため、パラベンは昔から使われているだの、
低濃度でよいだの、なんだか言い訳っぽいことを
わざわざ言わなきゃいけなくなります。
②突然アレルギーになる場合がある
パラベンアレルギーの確率は0.3%程度といわれます。
日本人人口を1億人とすると、30万人程度。
確実に存在するわけで、旧指定成分だったわけです。
このパラベンアレルギー、突然起こります。
いままで全然問題なかったのに、ある日突然、ダメになります。
色々原因が考えられますが、おそらくは血中に乗るからだと思われます。
パラベン入り化粧品の使用によって、血中のパラベン濃度が向上し、
同時に尿からも検出されるようになります。
まあ、尿で排泄されるので蓄積毒性はないとは思いますが、
免疫と頻度に接触するわけですので、血中に乗るってのは
避ける理由としては十分ではないかと。
余談ではありますが、パラベンの影響は若干女性ホルモンに作用するとか。
妊娠中、胎児への影響は否定的ですが、まあ避けたほうがよいかと。
防腐剤入りの母乳を赤ちゃんに飲ませたくはないでしょ?
③原料からパラベンフリー
ひと昔前は原料の防腐剤にパラベンが使われていたので、
パラベンフリーにしようと思ったら制限がかなりきつかったのですが、
昨今は原料レベルでパラベンフリーが進んでおり、
原料選びにパラベンが制約となることはないです。
もちろん、使えないこともありますが、
国内原料であれば、ほぼないといえます。
マニアックな海外原料には稀に入っていますけどね。
ちなみに、表示のルールでキャリーオーバーってのがあって、
原料の防腐剤は、防腐剤として機能しないので、表示しなくてOKなんです。
原料Aにパラベンが0.5%配合されていたとして、そのAを1%配合したとすると、
そのAに含まれているパラベンが占める割合は0.005%となり、
これには防腐効果はないから、書く必要ないよね?って理論です。
しかしながら、パラベンアレルギー、この限りなくゼロに近い量でも
反応がでます。
加工先によっては、この辺の徹底ができていなくて、
表示しないからよいだろって平気でパラベン入りの原料使うので、
この辺は注意したほうがよいです。
④パラベンフリー処方の実績
加工先がパラベン使いたがるのは、実績があるから。
これだけ入れとけば、腐ることはないってのが
明確になっているわけです。
ただ、パラベンフリー処方も昨今では実績を積んできているので、
パラベンフリーについて、難色を示す加工先はあんまりないです。
むしろ、パラベンフリーのほうが主流となって、パラベンの
実績不足でやりたくないってとこもあるくらい。
勘違いしてほしくないのは、パラベンフリーであって、
防腐剤フリーではないって話ね。
パラベンの代わりに別の防腐剤が入ります。
防腐剤フリーは多くの加工先が難色を示すと思います。
実績がないからね。
一般的にはフェノキシエタノールが使われることが多いです。
原料の防腐剤としてもよく使われるので、フェノキシエタノールを
避けるとなると、かなり原料の制約を受けることになるかな。
まあ、パラベンほと長くはないですが、フェノキシが使われるようになって、
10年以上経っているので、歴史がないってことはないです。
可能性はゼロとはいえませんが、おそらくひっくり返って危険だってなる
可能性は低いです。
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