セラミド市場におけるナチュセラクリームの位置
セラミドに関してできることは全部やっちゃった感があり、
今後の展開を模索するうえで、ナチュセラクリームのウリを
改めて振り返ってみようかなと。
まあ、個人的なメモ書きみたいなものです。
①セラミドの濃度
一番手っ取り早いのが、高濃度を主張するって方法です。
セラミド市場の王者である小林製薬のやつが4%で、ぶっちぎりな
配合量をたたき出して、長いこと頂点に君臨していたわけですが、
現在、業界No.1は4.5%配合しているところです。
もう1社4%をウリにしていましたが、方向転換してしまったので、
とにかく濃度が高いほうがよいってのであれば、この2社しか
選択枠はないです。
ナチュセラクリームは0.46%以上になります。
まあ、上と比べれば1/10くらいになるわけですが、
セラミド製品としては多いほうの部類に入るんでないかな?
もちろん、そこで勝負する気はさらさらないです。
②セラミドの種類
セラミドは何種類もあり、同定されているだけでも350種類は超えています。
で、数をアピールするってのを始めたのは、たぶんうちだと思います。
今ではロート製薬がその方向で攻めてます。
あとは、王者である小林製薬も1種類から3種類に増やしています。
また、Skinmimicsの普及で5種類含まれているところが、
数年前に急激に増えましたし。
カプロオイルフィトスフィンゴシン、カプロオイルスフィンゴシンもセラミドだ
と主張しているところも、まあまあ見受けられますが、個人的には
これらはセラミドだとは思っていません。
ナチュセラクリームは、天然ヒト型セラミド、Skinmimics、Phytopresome™ Cera-V
を使うことで、少なく見積もっても25種類のセラミドを含んでおり、おそらく業界では
一番多いはず。現段階では。
③アシルセラミド配合
セラミドでもっとも重要なセラミドはアシルセラミドといっても過言ではないです。
アシルセラミドはセラミド1、セラミド9がそれに相当します。
今の表示だとセラミドEOP、セラミドEOSになるかな。
まあ、このアシルセラミド、高いことでも有名で、これをウリにしているとこは
あまり多くはないです。
今のところ、赤いやつがその存在を主張しているのみです。
セラミドプレミックスに含まれているので、
配合されている商品は多いですが、その量が微量であるのは
周知の事実ですから・・・
ナチュセラクリームはアシルセラミド単体で購入して、配合しています。
ですので、多いほうだとは思います。
業界No.1はナチュセラ極で0.02%アシルセラミドを含みます。
④天然ヒト型セラミド
もともとはこれが最大のウリだったんですけどねー
種類を増やす、アシルセラミドを入れることで、
天然ヒト型セラミド単体よりも効果が出せるってことがわかってしまってね・・・
もちろん、当時は弊社と原料メーカーが直接作ったやつくらいだったわけですが、
今では両手でも足りないくらい、増えてきていますので、これだけでは
差別化が弱いってのもあります。
現状、天然ヒト型セラミドは麹由来のものと、
サティスからでている栗由来の2種類が存在します。
ナチュセラクリームは麹由来のほうを使用しています。
⑤セラミドを自身でつくる
セラミドが主流になる前は、セラミドを自身の力で作るってことで、
ライスパワーが入っている商品がめちゃくちゃ売れてました。
類似品が溢れていた時代があったわけです。
ライスパワーはセラミドに負けづ劣らず高価な原料なうえ、
ナイアシンアミドでよくね?ってなってしまい、
ブームは終焉してしまいましたが。
ナチュセラクリームではヒマワリ種子油不けん化物を含んでおり、
こちらは24時間でセラミド産生量を爆上げしてくれます。
あとはハトムギ種子エキスにアシルセラミド産生促進効果があるといわれており、
そちらも配合しています。
⑥その他の成分
セラミド以外の部分をアピールするってのは、あんまりされていないかな。
あくまでセラミドをメインで推してる商品についてですが。
赤いやつはアスタキサンチンやリコピンを推しているくらいかなー
あとは天然保湿因子を一緒に配合しているところが多いか。
ナチュセラクリームも特にほかの成分を推しているわけではないですが、
結構充実しています。
アクアタイト・・・オートファジーを促進
サクラ花エキス、UNIFINE・・・抗糖化作用
ダーマコム・・・抗シワ作用
マンダリンクリア・・・タイトジャンクションを整える
キュアベリー・・・抗炎症作用
キュアパッション・・・むくみ改善
アスタキサンチン、オリザノール・・・抗酸化
だいたい推奨量ぶっこんでいます。
ここまで充実しているのは、他にないんでないかな?
今後、どのような展開ができるかって話ですが、
①では高濃度の大部分はセラミドNGとなっています。
セラミドNPを高濃度で配合させるって方法が取れなくもないです。
まあ、予算的には現実的ではないですし、効果的にもあんまり意味はないですけど。
②では疑似セラミドや天然セラミドを入れて数を増やすって方法があり、
実際にすでにやっているところもチラチラ。
新しいセラミドが今後出てくることはないですから、ここはすでに頭打ち。
③は予算的にここで差別化を図るのはちょっとしんどいところ。
おそらく、業界的にはあんまり触れたくないところだと思われます。
セラミド1をどこかが新たに作って、原料単価が下がればワンチャンあるかなー
セラミド1を産生する麹が見つかったとかいう話を聞いたことあるけど、
あれはいったいどうなったのか・・・
④はどんな植物からもヒト型セラミドを作れるようになってますので、
いろんなものから出てくるかも。
⑤は内から外からダブル効果みたいな流れになるかと思われます。
たぶん主流となるんでないかなーと。
まあ、ヒト型セラミドにもセラミド産生を促進する効果もあるんですけどね。
⑥はおそらく部外品で使われるようなものとの組み合わせが流行ってくるんでないかな?
抗炎症剤、美白成分などなど。
セラミドにレチノールを加えるようなものとかも出てくるんでないかな。
多機能化が進むのは避けられない流れなのかも。