部外品のレチノールと高濃度レチノールは別物

ついつい濃いの使いたくなるよね

シワ改善効果があるとして、医薬部外品の成分に認定されたレチノール。

発売当時は、ものすごい勢いで売れたそうな。

ただ、思ったように結果がでないので、高濃度を謳うレチノール品に

移行した人は多いんでないかな?

 

医薬部外品は医薬品の下位互換だと思っている人は多いですが、

医薬部外品で最も重要視されるのは「安全性」です。

ですので、化粧品の上限よりも上限が低く設定されています。

 

つまり、レチノールに関して言えば、レチノイド反応と呼ばれるものが

起こらない濃度が上限となっています。

時間をかけて、安全に効果を発揮するというものになっているわけです。

ですので、実感できるまで半年とかかかってしまいます。

 

シワができる年月に比べれば、短い時間だとは思いますが、

まあ、物足りないと感じてしまうのは仕方ないことかと。

 

高濃度のレチノールは反応がめちゃくちゃ早いです。

ただ、これは部外品のレチノールとは別の作用、副作用なわけ。

 

何が起こっているのかというと、肌のターンオーバーを促進するわけですが、

正確には角質細胞の「剥離」を促進します。

通常のスパンよりも早く剥離が起こるので、ピーリングしているようなものですね。

 

そのため、人によっては皮むけが起こるわけです。

 

使い続けると、これが収まるのは、離脱するには未成熟な角質細胞が表にでてくるので、

簡単に剥離しなくなるからです。いわゆる慣れという状態。

徐々に濃度を上げてくって行為も、最終的にはこの状態までもっていくためのものです。

 

ピーリング剤を使いすぎると、炎症が起こるのと仕組みは一緒で、

肌が薄くなるので、外部からの刺激に敏感になり、

結果として炎症が起こって、赤くなるって人が多いわけです。

また、肌が物理的に薄くなるので、血管が透けて赤く見えるようになる場合もあります。

 

ただ、ピーリングと同様、古い角質がなくなり、肌の均一になるので、

見た目上はツルツルになり、キメも整います。

短期的に見れば、非常に満足する結果となるのではないかな?

 

しかしながら、高濃度レチノール品でも部外品のレチノール品でも、

肌の奥からのターンオーバーの促進する力は大きな差はないので、

角質層の急激な変化に対応することはできません。

 

ピーリング剤を使い続けると大変なことになるのはご存じだと思いますが、

高濃度レチノールを使い続けるってのはそれと同じことだといえます。

 

短期的に使うのはありなのかもですが、それならピーリングしたほうが良いです。

まだピーリングのほうが肌負担が少ないですので。

 

急がば回れってことですね。

 

なお、レチノール様作用というのは、高濃度のレチノールの作用ではなくて、

部外品のレチノールの作用となります。

レチノール様作用の成分が、レチノールより刺激性が低いのは、

この脱離促進作用がないから。

 

 

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