メルケル細胞を活性化すれば、老化を予防できる?
ファンケルの研究で、メルケル細胞が外的ストレスなどで機能が低下し、
表皮や真皮の老化に影響を与えるかも・・・っていうのと、
機能性ペプチド(デカペプチド)がメルケル細胞を活性化、
オキシトシンの量を増やすことで老化を抑制する、という発表がありました。
どっかに論文だしてんのかな?
ちょっとその辺はわからん。
まずメルケル細胞とはなんぞやって話から。
1875年にメルケルが提唱した物理的な刺激や力の受容を担う感覚細胞。
そのことからメルケル細胞と呼ばれています。
魚類から哺乳類までと幅広く生物に存在しています。
簡単にいうと、皮膚の刺激を仲介して感覚神経に伝達する細胞です。
まずは酸化ストレスが及ぼすメルケル細胞への影響を調べるため、
ヒトメルケル細胞がん由来細胞株MCC14/23を使用。
まあ、メルケル細胞のがん細胞やね。
これに酸化ストレスを与えたら、機能性が低下したとのこと。
まあ、そりゃそうでしょう。
あくまで確認事項であって、メインは次の研究。
同じ細胞株であるMCC14/23を今度はデカペプチドを添加した結果、
オキシトシンの量が増えたという結果になったそうな。
デカペプチドってのはデカいペプチドではなくて、
デカ=10を意味しており、アミノ酸が10個つながったペプチドのこと。
アミノ酸は20種類あり、その組み合わせの数は無数にあります。
ですので、どのデカペプチドを使用したのかは不明。
現在化粧品原料として確認できるのは、
デカペプチド-2、4、10,12、18
オキシトシンとは、「幸せホルモン」だとか「愛情ホルモン」などなど、
さまざまな呼び名を持つ神経伝達物質。
幸せな時にたくさんでるホルモンで、逆にオキシトシンが血中で多くなれば
幸せな気分になります。
オキシトシンは老化を抑制することがわかっています。
オキシトシンと拮抗するホルモンであるコルチゾールは
ストレスホルモンと呼ばれ、ストレス化で多く放出されます。
このコルチゾールはオキシトシンの受容体を減らすことがわかっています。
結果、ストレスは老化の引き金となるわけ。
で、メルケル細胞にデカペプチドを与えると、
メルケル細胞が活性化、オキシトシン量が増す、
オキシトシンの効果で老化を抑制できる、
という話になるわけです。
オキシトシンを増やす方法として、一番手っ取り早いのが
スキンシップだといわれます。
ヒトだけでなく、ペットなどでもオキシトシンは出るといわれます。
アニマルセラピーはその原理を利用しているわけ。
それを生物学的にみると、スキンシップでデカペプチドの産生が増える、
それがメルケル細胞を活性化、脳へ伝達、オキシトシンの放出の命令がでる、
オキシトシン増るってことになることがわかった、ってな話。
今回学ぶべきポイントは、老化を予防して、いつまでも若々しくいたいのであれば、
スキンシップは積極的にするとよいってことですな。
なんか特別な成分を使わないといけないわけではなくて、
スキンシップで同等の効果は出せるわけですから。
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