クロロフィリンに細胞毒性があるって、マ?
合成着色料、いわゆるタール系色素ってのは体に悪いってのは
みなさんご存じだと思います。
赤●●みたいなやつね。
じゃあ、天然着色料はどうか?ってことで調べた結果が
「Journal of Cosmetic Dermatology」オンラインに掲載されました。
調べられたのは9つの着色料。
天然だけじゃないのな。
インジゴカルミン、カーマイン、サンセットイエロー、トロペオリン、
アシッドグリーン25、クロロフィリン、タートラジン、リサミン、アマランス
インジゴカルミンは青色2号。
合成着色料で、発がん性の疑いがあるものです。
カーマインは明るい赤色の色素で、コチニールカイガラムシ
から抽出した色素になります。虫由来っす。
サンセットイエローは黄色5号。
トロペオリンは橙色402号。
アシッドグリーン25は緑色201号。
クロロフィリンは植物細胞に含まれている葉緑体に存在しているクロロフィルを
アルカリ処理して安定化させたもの。
緑色になります。
タートラジンは黄色4号。
リサミンは何かわからん。
アマランスは赤色2号。
うーん、ほぼ合成着色料やな。
これらの着色料がヒト包皮線維芽細胞へどのような影響があるか調べたものになります。
ヒト線維芽細胞にこれらの色素を加え、
脂質過酸化、活性酸素種、乳酸デヒドロゲナーゼを測定し、
細胞の酸化ストレスを評価しました。
結果は、クロロフィリンが10μg/ml、インジゴカルミンが100μg/mlで
線維芽細胞の生存率に有意な低下が観察されました。
つまり、この2つに細胞毒性の可能性が示唆されたわけで、
残りの7つの着色料の細胞毒性は認められなかったわけさね。
脂質過酸化、乳酸デヒドロゲナーゼには差はなかったのですが、
活性酸素種の産生が大きく増加していました。
つまり、クロロフィリンおよびインジゴカルミンは
活性酸素が多く発生し、それが細胞生存率を大きく下げることに
なったという話。
面白いのは、合成着色料のほとんどには毒性は認められず、
天然色素であるクロロフィリンに毒性が認められたってこと。
ぶっちゃけ、メイクに使われているものであれば
接するのは角質層なので、そもそも問題はないです。
ただ、クロロフィリンはスキンケア商品で結構使われているんですよね。
緑色だし、天然だしで、むしろ肌によさそうなイメージですが、
実は細胞毒性があるかも・・・って話なので、
緑色の化粧品には注意したほうがよいかもですね。
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