免疫細胞のバランスが大事って話
資生堂の研究の話ですが、最近、資生堂は免疫系の話多いような。。。
炎症ってのは老化の引き金になるわけですが、
炎症と免疫は切っても切れない関係。
免疫を制する者が老化を制するといっても過言ではないわけで、
資生堂が免疫に力を入れているのかねー?
光老化の影響で免疫細胞のバランスが崩れ、
コラーゲン生成に悪影響がでるということを明らかにしたそうな。
免疫細胞(マクロファージ)は2つのタイプに分類され、
M1は古典的活性化、M2は代替活性化と呼ばれます。
M1マクロファージは炎症性単球がTNF-αやIFN-γなどを受けて分化、
病原体や寄生虫感染防御に働きます。
M2マクロファージは組織常在性単球がIL-4やIL-13など
Th2型サイトカインを受けて分化し、組織修復などに関わります。
ややこしいのがTh1細胞、Th2細胞ってのがあって、
M1に指令を出すのがTh1細胞、M2に指令を出すのがTh2細胞になります。
この話の結論は、M1マクロファージが優勢になり、M2マクロファージが
減少することで老化が引き起こされるってことなんですが、
Th1とTh2でもバランスがあって、こっちはTh2が過剰になると
アレルギーが引き起こされるわけなんすよ。
まあ、この辺は置いといて、内容を見ていきましょうか。
これまで、資生堂はマクロファージのバランスが光老化によって崩れ、
M1マクロファージが増加しM2マクロファージが減少すること、
それによって真皮線維芽細胞の老化が引き起こされることを明らかにしています。
要するに、紫外線によるダメージは直接的なものだけでなく、
M1、M2のバランスの乱れも老化を加速させるってことです。
また、M1/M2バランスは創傷治癒におけるコラーゲン代謝のコントロールに
関わっていることが近年報告されているそうです。
そこで、M1/M2バランスが線維芽細胞によるコラーゲンの産生または分解に与える影響
について検証したってのが今回のお話になります。
結論としては、M1マクロファージが増えるとコラーゲン産生が抑制され、
分解促進が起こり、コラーゲン線維が顕著に減少。
逆にM2マクロファージが増えればコラーゲン産生が促進され、
分解は抑制され、コラーゲン量が増えると。
つまり、M1が優勢になればコラーゲンが減り、
M2が優勢になればコラーゲンが増えるということです。
M2マクロファージは変性コラーゲン、つまり老化コラーゲンを消化、除去する働きがあり、
不要どころか邪魔でしかないコラーゲンを適切に処理することで、
コラーゲンが産生されやすい環境を作りしているということが示唆されています。
まあ、オートファジー的なことをM2マクロファージがやっているんでないか?
ってことですね。
じゃあ、意図的にM2マクロファージが多い状態を作れば、
コラーゲンの産生が促進されるんでない?
ってことで、M1マクロファージへの分化を抑制するもんが
ないか探したわけです。
そこで見出されたのがオトギリ草抽出液。
まあ、これが実際にM2マクロファージが優位な状況を作り出し、
コラーゲン量が増加するのかってのは今後の研究次第ってとこで、
このデータがあるわけではないです。
オトギリソウはセントジョーンズワートのことで、
抗うつ作用があり、サプリでも使われています。
なんか組み合わせNGなのがあったけど、忘れたわ。
化粧品原料ではセイヨウオトギリソウ花/葉/茎エキスと表記されます。
何気にナチュセラエターナルオイルとナチュセラソープにも含まれています。
まあ、これはオイル抽出しているものなので、同様の効果があるかは
定かではないですが。
原料としては丸善製薬の原料があり、抗光老化作用があるとされます。
このメカニズムがM1/M2のバランスを正すことだったとすれば、
信憑性は高くなるかな。
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