ジャガイモ由来のセラミド
ポテトチップスで有名なカルビーからジャガイモの皮からとれた
グルコシルセラミドの肌への有効性が確認されたってな発表がありました。
ジャガイモを加工する際、大量の皮が廃棄物としてでてきます。
これを有効利用できないか?ってことで、流行のセラミドを抽出したわけです。
グルコシルセラミドはほとんどの植物から抽出できるので、
ジャガイモからも当然できます。
グルコシルセラミドは非常に高価な原料でして、
まあ、コスト面で優位性を出せれば、ワンチャンあるんでないかなー
ぶっちゃけ、グラム当たりの単価はヒト型セラミドよりも高いまでありますから。
実験内容は、30歳以上60歳未満の肌の乾燥を自覚する健康な男女80名を対象に、
プラセボ食品摂取群40名と被験食品(ポテトセラミド)摂取群40名に分け、
ランダム化二重盲検プラセボ対照並行群間比較試験を行いました。
実験期間は12週間。
ポテトセラミド(グルコシルセラミド)は1.8mg/日
と、従来のグルコシルセラミドと同等の試験になります。
皮膚の評価は、経表皮水分蒸散量、粘弾性、
体感Visual Analogue Scale(VAS)アンケートにて数値化しています。
色々な植物セラミドが存在しますが、正直、大きな差はないです。
ジャガイモ由来という新しい原料となりますが、
データは似たようなものになるんでないかなーと思ったのですが・・・
データを見る限り、かなり微妙。
有意差はでていますが・・・
他の植物由来と同等とはいかないように見えます。
グルコシルセラミドの効果は早く、通常であれば
4週目には目に見える形で差がでてくるのですが、
このポテトセラミドでは4週目ではプラセボとの差はほぼないです。
機能性表示食品にできるかどうか、ちょっと怪しいかも。
一応、オリザ油化が複数の植物由来のセラミドを比較し、
コメ由来の優位性を示すデータを出していましたが、
抽出する植物で効果は異なるのかもしれないってのを感じました。
オリザでは、グルコシルセラミド以外にも有効成分を特定しており、
また、昨今販売が絶好調なパインセラミドも新たな美白成分を特定しており、
競っている部分がもはや次のステージに移行しています。
そういう意味では、大きく出遅れているともいえます。
価格だけでは、この市場に食い込むのは非常に難しいかもしれませんね。
まあ、価格もやすいとは限らんしなー
スナック菓子にポテトセラミド配合、みたいなのは全然ありだとは思いますが。。。
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