担当した謎理論を展開する人々
仕事ですから、心の中では
「は？何言ってんだコイツ」
と思っていても、笑顔で
「へー、そうなんですねー、すごいんですねー」
といわなければいけなかったわけなんよ。
そんな謎理論体験談をしていこうと思います。
まず、最初にご紹介したいのは、中国で有名な医師が考案した毛生え薬。
アキョウ（阿膠）を主軸に、5，６種類くらいの漢方を組み合わせたもの。
アキョウはロバの皮から取れるコラーゲンで、当時はめっさ流行っており、
入手するのも大変な時期でした。
これをゼリー状にして売りたいってことで、
案件をいただいたわけですが・・・
細かい処方は忘れましたが、これで毛が生えてくるってのを
力説されましたが、一ミリも理解できなかったのをよく覚えています。
その他の漢方成分が、食薬区分にのっていないものでして・・・
中国では机以外の４本足のものは何でも食うといわれているように、
日本ではありえないようなもんがいっぱいあるわけですよ。
で、それらを食品だと示す根拠を提示してくれって話をしていたら、
向こうがブチギレて・・・
他所のOEMメーカーを紹介して、そっちでやってくれって
押し付けてこの案件は幕を閉じました。
まあ、ちゃんと製品化したみたいですよ。
今もまだ売ってるかは知らんけど。
次に紹介するのも、育毛サプリ。
黒ゴマ、昆布、松の実、ピーマン、あと一個が思い出せんけど、
食品の粉末を適切な割合で混ぜたものを使うと毛が生えてくる
ってことで、それをサプリにしたいって案件。
独自の研究でその結論にたどり着いたそうなんですが、
ぶっちゃけ、お前ハゲとるやん！ってのが印象的です。
どこまで本当かは知らんけども、エイズの治療薬を作ったとか、
自分の病気、たしか糖尿病だったかな？を自力で治したとか、
色んな武勇伝語ってました。
もちろん、一ミリも信じていませんでしたが。
結局、製品化したんですが、製造費を払わずにバックレたんよなー
マジで夜逃げってのを初めてみたわ。
まだまだありますが、これで最後にしておこうかな。
こんどは中国向けのサプリ。
実は、中国へ輸出するのって滅茶苦茶大変。
よくわからん法律のせいで、尋常じゃない書類を提出する必要があります。
ですが、賄賂でなんとでもなるってのが・・・ねえ。
そんな裏ルートがあるということを活かして、
中国向けサプリを作ったわけよ。
五行説だの陰陽説だのを駆使して、それっぽいことを
でっち上げたわけですが、それがまかり通るんよ。
マジで意味わからん。
結局、支払いが滞って、縁を切ったんで、
どうなっているのかは知る由もなしです。
どれも苦い思い出よ。
【関連記事】