なぜ、そんなもん入れたんだ?
なんでそんなもん配合してんの?
と思った成分を羅列してみた。
●イオウ(硫黄)
粘膜に使用されることがない化粧品に1.62%まで配合可能ではあります。
基本的には医薬品成分。
寄生性皮膚疾患用剤、まあ水虫やダニの薬やね。
殺菌、殺虫効果があります。
硫黄は肌で徐々に硫化水素、ポリチオン酸などに変化し、
細胞膜を溶かして死滅させます。
同様の作用で角質層の軟化作用もあります。
長期の使用は慢性的な炎症を引き起こすことがあります。
●塩化Ca
身近なところだと、融雪剤として道路に撒くのがこれ。
直接触れると炎症を起こします。
高濃度でなければ特に影響はないですが・・・
おそらく粘性を上げるための配合になると思うのですが、
塩化Naで代用可能なので、敢えて使う必要性はないかと。
●硫酸マンガン
一応、化粧品で使える成分ではあるのですが、
毒性が結構高い成分です。
しかも用途がイマイチわからんという・・・
飲み込むと有害、重篤な眼の損傷、遺伝性疾患のおそれの疑い
生殖能または胎児への悪影響のおそれ
長期にわたる、または反復ばく露による中枢神経系, 呼吸器の障害
という注意書きがあるような成分です。
まあ、極々微量なんでしょうが・・・
●タール色素
色+数字で表記されます。
赤102とか。
一応、今使われているタール色素は発がん性がないことが
確認されたものだけになっていますが、
日本で使用可能なものの幾つかは、欧米では使用が禁止されています。
メイク品であればわからなくもないのですが、
スキンケアアイテムに使うのは意味がわからん。
天然の色素が充実している昨今で、ここでコストをケチるのは
商品価値を大きく下げると思うんだけどね。
●尿素
天然保湿成分の1つで、保湿性が高い成分ですが、
顔に使うものにはほとんど含まれていません。
もっぱらハンドクリームに高濃度で配合されています。
尿素の効果は肌を柔らかくするというものですが、
簡単にいうとタンパク質の構造をぶっ壊して、
脆くすることで、剝がれやすくする、ピーリング作用になります。
ピーリング剤ってのは、硬くなった角質層を剥がし、
肌をきれいにする効果がありますが、常用するものではないです。
ピーリングによって下からでてきた柔らかい角質層に対しても
タンパク質の構造を壊し、剥がれやすくする効果は持続します。
微量ならともかく、高配合を主張するのは正気の沙汰ではないです。
●PVP(ポリビニルピロリドン)
これが入っているのはだいたいフラーレンが入っています。
フラーレンを水に分散させるために配合されています。
まあ、分散剤として非常に優秀ではあるのですが、普通は使わないんよね。
肌に浸透することはないので、無害ですので入っていても構わない
とは思いますが、他にも色々ある中、敢えてこれを使う意味がわからん。
昔は全成分を表記する必要はなく、指定されている成分(旧指定成分)
だけを書いておけばよかったわけで、今よりもわけわからんものが
入っていたのかもしれないと思うとだいぶ恐ろしいな。。。
【関連記事】