抗酸化市場は相変わらず寒い
抗酸化サプリはどれがよい?的は質問がちょっと続いたので、
軽く書いておこうかなーと。
抗酸化作用ってのは、体内で発生する活性酸素を無毒化する作用になります。
呼吸で酸素を使う生き物の宿命で、活性酸素は必ず発生します。
もちろん、それを打ち消すための仕組みは体に組み込まれているわけですが、
年齢を重ねるごとに、その機能は低下して、追い付かなくなってきます。
まあ、老化への引き金の1つにすぎませんが、
活性酸素が悪さをすることで、体内では炎症が起こり・・・
って流れで、病気の原因になったりします。
で、昔からよく言われるのが「緑黄色野菜を食え」と。
緑黄色野菜には抗酸化成分が多く含まれているからなんですよ。
近年では第7の栄養素ってことで、ファイトケミカルということがいわれています。
まあ、ポリフェノール類のことです。
ちなみに5大栄養素、食物繊維の次ってことです。
ぶっちゃけ、植物の成分はだいたい抗酸化作用あります。
植物は光合成をする関係上、紫外線を浴び続けているわけです。
それに伴う活性酸素の発生は必然で、それに対抗する手段として、
抗酸化成分を体内に蓄積しているってわけ。
野菜や果物をしっかりバランスよく食べていれば、
抗酸化サプリは正直必要ないです。
とはいえ、それが難しいのが昨今なわけ・・・
必要性があり、需要もあるにはあるんですが、
サプリ業界ではなかなか厳しい現実があります。
かつて、大手企業が抗酸化市場に参入しているのですが、
まあ、コテンパンにやられています。
抗酸化サプリにヒット商品なしってくらい、
ひどい有様です。
理由は明確で、飲んでも効果を感じることができないんですよ。
もちろん、長いスパンでみれば、何かしらの恩恵はあるとは思いますが、
1年、2年では効果を実感することはないです。
ましてや、1、2ヶ月で変化を感じることはなく、
そうそうに離脱していきます。
また、抗酸化作用って表記は薬機法のためできません。
抗酸化の数値を表すORACも表示NGとなってますし。
というわけで、抗酸化サプリをガチで作ってるってとこは
ないんですよ。
あったとしても、生き残っていません。
売りにくく、リピートが取りにくい、そんな市場なわけですよ。
OEMメーカーもそのことは重々承知しています。
原料メーカーも然り。
抗酸化力がすごい!!ってな原料はここ近年ではほとんど見ないかな。
てなわけで、抗酸化をウリにした原料ってのは、その壮大な市場実験の
結果が出る前の話になります。
①ピクノジェノール
フランス海岸松の樹皮から抽出された成分で、
水溶性ポリフェールであるプロアントシアニジンをはじめ、カテキン、
エビカテキン、フェノール酸など40種類以上ものフラボノイドを含んでいます。
まあ、滅茶苦茶高い原料なんで、コスパは悪いです。
抗酸化っていったら、こいつのイメージが強いです。
エビデンスや権威づけなどがしっかりしているので、
マルチ関連での受けはよかったです。
②フラバンジェノール
フランス南西部ランド地方に広がる海岸松の樹皮から抽出された成分。
ピクノジェノールのバッタもん。
一応、特許には抵触していないので、基本別物ではあるのですが、
抗酸化作用という点、抗酸化作用の効果はそんなに変わらん。
ピクノジェノールの価格の半分くらいなので、コスト面ではこちらに
軍配があがります。
とはいえ、それでも十分高額な原料ですので、高配合はなかなか難しいです。
③アカシア樹皮エキス
樹皮ばかりですが、これらの抗酸化力が圧倒的すぎるので・・・
これは価格がピクノジェノールの1/10という破格。
抗酸化力は上二つに勝るとも劣らないんですけどね。
もっとも、知名度がないので、売るの大変だと思います。
昨今では保湿と血糖値で機能性表示食品にできるみたい。
④マキベリーエキス
世界一の抗酸化力を持っている実になります。
アントシアニンのなかでも特に抗酸化力の高いデルフィニジンを高含有していま
ビルベリーの市場をこいつで覆そうと試みたのですが、
価格が高すぎてちょっと無理でしたねー
昨今では抗糖化作用もあるって報告があったかな。
まあ、色素系はだいたい抗糖化作用あるんですけどね。
数値がでてて、それが圧倒的だったのはこれくらいかなー
印象に残っているのは。
カテキンとかアスタキサンチンとかも抗酸化作用があるけども、
やっぱりこの辺と比較すると弱いんよなー
まあ、その分多く取ればよいって話なんですけどね。
ご参考になれば幸いです。
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