こいつはいったい何をいっているんだ?
とある美白美容液の広告を見たんですが・・・
今時ここまでヒドイのは久々に見た気がします。
なんやかんやで厳しい世の中ですからね。
おそらく医薬部外品なら何かいても大丈夫と
思っているのかもしれませんね。
実際問題、医薬部外品で広告云々、薬事云々って
行政指導が入るのは稀です。
まあ、明らかな嘘を羅列して解説していきたいと思います。
1.アルブチンは最強の美白成分
有効成分の1つにアルブチンを使っているわけですが、
最強の美白成分なんだそうな(笑)
アルブチンはハイドロキノン誘導体で、ハイドロキノンは
確かに漂白作用があるんですけども、アルブチンにはありません。
アルブチンはメラニン合成酵素であるチロシナーゼの働きを阻害する
作用があるだけです。
しかも、チロシナーゼ阻害効果もあんまり高くないです。
40~50%くらいの阻害効果だったと思います。
2.シミが剥がれる
これを塗ると翌日にはかさぶたのように、シミがぺリって剥がれるんだそうな。
シミとは基底細胞がメラニンを取り込んでしまったため、代謝できず、
いつまでも居座ることで起こります。
たった1日でシミを含んだ細胞が角質層の外にでることはありませんし、
時間をかけても不可能です。
メラニンだけを排泄?それも不可能な話です。
まして、アルブチンごときにそんな効果はないです。
3.化粧品は効果があってはならない
化粧品は効果があってはならない、化粧品なんて水道水と変わらない
と主張しているわけですが・・・
正確には化粧品は効果があってはならないのではなくて、
効果を謳ってはいけないだけです。
別に効果があっても謳わなければ問題はないです。
また、定められた範囲内であれば、効果を謳うことができます。
4.医薬部外品は国が効果を認めたもので化粧品より優れている
医薬部外品は化粧品の上位互換だと思っている人は確かに多いです。
しかし、医薬部外品は高い効果を担保しているわけではないです。
医薬部外品は安全性を担保しているものになります。
ですので、医薬部外品は化粧品よりも安全性は高いというのは確かですが、
必ずしも化粧品よりも効果が高いってわけではないです。
5.抗シワと美白で認可されたナイアシンアミドなので、他のナイアシンアミドよりも優れている
化粧品で使われているナイアシンアミド、
抗シワで部外品になっているナイアシンアミド、
抗シワ、美白で部外品になっているナイアシンアミド、
どれも一緒ですけど?
謳えることが多くなっているだけで、ナイアシンアミドはナイアシンアミド
であることには変わりないわけで。
6.化粧品は効果のある成分を入れてはいけない
そんなことはないです。
もちろん、医薬部外品でしか使えない成分はありますが、
有効成分となっている成分でも化粧品で使えるものはいっぱいあります。
ナイアシンアミドもアルブチンも化粧品で配合可能です。
しかも、医薬部外品は配合できる上限が化粧品よりも低く定められている
場合もあります。
7.国が認めたシミ消しの薬
美白の医薬部外品は「メラニンの生成を抑え、しみ、そばかすを防ぐ」
であって、シミが消えるという文言は使用できません。
医薬部外品はあくまでシミを予防するものであって、シミを改善するもの
ではないです。
まあ、あれだけ過大広告されたら、普通は怪しいと思うんですけど、
買ってしまう人も多いのかねー
かなりのリスクを背負ってやっているわけですが、
そのリスクに見合った成果はでてるんでしょうかね?
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