14-デヒドロエルゴステロール再び
ファンケルとキリンの共同研究によって、白麹菌からとれる
14-デヒドロエルゴステロール(14-DHE)という成分に糖化ダメージを
抑える効果があるとの発表がありました。
白麹菌に含まれる成分14-DHEが、美肌機能に関わるタンパク「アルギナーゼ1」
の活性を高めることで、美肌機能が高まることがわかっていましたが、
今回は新たに抗糖化作用が確認されたというお話。
14-DHEはキウイの皮にも存在しているそうですが、
基本的には白麹菌の産生物の1つだとされます。
経口投与によって免疫のバランスを取ることから、
抗炎症作用などがあるほか、美肌効果もあることが
確認されています。
白麹は黒麹の変異種で黒い色素を作りません。
まあ、それ以外は同じ、色が違うだけという認識でOKです。
ということは、黒麹もろみ粉末にも14-DHEが含まれると考えてよいと思います。
おそらく前の焼酎もろみ粉末にも含まれていたと思われます。
どんだけ含まれているかは知らんけどね。
アルギナーゼ1は尿素代謝で必要となる酵素で、
活性酸素の発生を抑制する作用があるといわれます。
高いストレスにさらされると低下することから、
血中アルギナーゼ1を調べればどれだけストレス下に晒されているかがわかるとか。
これはアルキナーゼ1がストレス下でリン酸化してしまうからで、
アルキナーゼ1がリン酸化したものは細胞の老化を促します。
14-DHEを添加することで、アルギナーゼ1の活性が倍になるとの
データがでていますが、おそらくは14-DHEによってアルギナーゼ1の
リン酸化を防ぐことで老化を抑制しているのだと思われます。
リン酸化、尿代謝、細胞老化とクロトーと同じ単語が並ぶところを見ると、
老化の鍵は腎臓が握っているのかもなー。
14-DHEはキリンが主体で研究されていたのですが、一度お蔵入りになったおり、
そのためかサプリでの展開はしていないようです。
まあ、確かに売りにくいわな。
ただ、抗老化という観点では14-DHEを摂取することに
大きな意義があると個人的には思います。
黒麹もろみ粉末は抗老化、抗糖化にも期待できるというわけです。
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