毛髪補修成分とは

何が毛髪補修成分となりうるのかって話

「よく毛髪補修には加水分解(ケラチン,コラーゲン)といいますが、

植物エキスやローヤルゼリーには同等の補修効果はないんですか?

髪を構成するアミノ酸とかなら、植物エキスにも含まれてますよね?」

 

ってなご質問をいただきました。

正直何がいいたいのかわかりかねますが、

順番に説明していこうと思います。

 

まず、髪って何って話をしますと、

8~9割はタンパク質でできています。

で、そのほとんどがケラチンと呼ばれるものになります。

もちろん、ケラチンもタンパク質です。

 

毛以外には爪なんかにも多く含まれています。

 

加齢により完全な状態で髪が作られない、

紫外線などの外部からのダメージによって、

このタンパク質の密度が低下します。

髪が切れやすくなったり、べたんこになったりする原因となります。

 

例えるなら骨粗鬆症ならぬ髪粗鬆症ってな感じをイメージして

もらえば分かりやすいのではないでしょうか。

髪の内部がスカスカになっているわけです。

 

 

スカスカの髪の内部を補修する成分として

加水分解ケラチン、加水分解コラーゲンなどが挙げられます。

どちらも非常に細かくなっており、ナノサイズにしてあるため

髪内部に浸透することができます。

高分子の場合はコーティング成分となります。

 

ケラチンもコラーゲンもタンパク質です。

髪はタンパク質でできているから、タンパク質を補うのが

理にかなっているよね?って話。

 

ただ、別に加水分解タンパク質でなくても毛髪補修成分となります。

髪内部へ浸透し、隙間を埋めて補修してくれる成分ならなんでもよいです。

 

さて、質問に戻りますが、ローヤルゼリーはタンパク質が主成分になります。

ですから、加水分解ローヤルゼリーは毛髪補修となりうるといえます。

とはいえ、ケラチンやコラーゲンが9割以上タンパク質なのに対し、

ローヤルゼリー粉末のタンパク質の割合は3割強となるので、

向いているかどうかという話になれば、あまり向いていないです。

 

ローヤルゼリーを添加しているシャンプーは、

ローヤルゼリーの刺激緩和作用を目的としている場合がほとんどで、

毛髪補修成分として配合することはまずないです。

まあ、価格もケラチンやコラーゲンと比べると全然高いですしね。

 

ローヤルゼリーはミツバチが花粉を体内で消化、発酵させたものを

分泌したものです。なぜ植物エキスと並べたのかは理解しかねます。

 

 

では、植物エキスは?という話ですが、

まず主語がでかい。

植物エキスでも毛髪補修成分となるものもあれば、

なりえないものも当然あります。

 

毛髪補修成分となるのは、結局はタンパク質になります。

加水分解ダイズ種子エキスだったり、加水分解エンドウ種子エキスだったり、

加水分解コメタンパク質だったり。

粉末の状態で9割以上がタンパク質になります。

 

そうでない植物エキスは毛髪補修としては使えません。

タンパク質の素であるアミノ酸は確かに含まれていますが、

その割合は少ないです。

薄めて使うことが前提である以上、効果を期待できる量を

満たすことはほぼ不可能です。

 

髪の保湿効果的なものはあるとは思いますが、

毛髪補修成分として配合されることはほぼないです。

 

例えるなら、草にもタンパク質は含まれるけど、

それで必要な量のタンパク質を補うことは、

かなり無理があるよねって話。

 

タンパク質だけを抽出するだとか、

髪に浸透する特定の成分だけを抽出するだとかした

ものがあれば、その限りではないですが、

コスパが悪いですよね。

 

 

 

 

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