発酵イソフラボンの効果はエクオール産生力に依存する?
私、エクオールを作れないって言われていますが、
ナチュセラ麗を取っても効果はありますか?
ってなご質問をいただきました。
エクオールとはなんぞや?って話ですが、
エクオールとはダイズイソフラボンが変換されて
生理活性をもった物質で、この変換は腸内細菌に依存します。
日本人でエクオールを作れるのは約50%といわれています。
エクオールを作れない人は、エクオールを取った方がよい・・・
とは言い切れないんですよね。
ダイズイソフラボンは3種類存在します。
ダイゼイン、ゲニステイン、グリシテイン
女性ホルモン様作用が高いのがゲニステインになります。
こちらは通常は10~20%含まれています。
ダイゼインが60~80%くらい含まれ、ダイゼインでは
作用が非常に弱いですが、これがエクオールの素となります。
グリシテインはほとんど活性はないです。
ですので、ダイズイソフラボンを摂取すれば、ゲニステインが
仕事をしてくれるので、エクオールが作れない人でもダイズイソフラボンを
摂取する意義はあります。
ただ、ダイゼインが占める割合が多いので、
エクオールを作れるか作れないかでは大きな差にはなります。
エクオールが作れない人がエクオールのサプリを摂取するとします。
多くの場合、エクオールとして10mg/日取れるように設計されています。
実はこれは、エクオールが取れる人は豆乳を1杯飲んだ時に
できるエクオール量より少ないんです。
豆乳をコップ一杯(200mlくらい)に含まれている
イソフラボンは50mgくらい。
そのうちダイゼインが占めるのは30~40mgで、
変換率は4割くらい。
つまり、12mg~16mgとなるわけね。
しかも、別でゲニステインが5~10mg含まれているわけ。
また、エクオールで十二分に効果がでるのは30mg/日で、
10mg/日では現状維持にとどまります。
エクオール自体、非常に高価で1kgあたり何十万円もするため、
30mg/日摂取するのは金銭的に難しいと思われます。
エクオールが作れるならダイズイソフラボン100mgでよいのにね。
あとは、エクオールを作れないのは、腸内細菌にそういった菌が
いないからなわけですが、別に一生作ることができないってことではないです。
現状作れないってだけで。
生まれたての赤ちゃんは腸内細菌は乳酸菌だけです。
離乳食を食べ始めるあたりで変化していき、
最終的には親と似たような菌叢になります。
つまり、腸内細菌ってのは食歴によって決まるわけ。
日本人にエクオールを作る菌が多いのは、大豆を食する機会が多いから。
逆に大豆を多く取る食事をしていれば、そのうちエクオールを
作れるようになります。
豆味噌を使って味噌汁を毎日飲むのもよいですし、
豆乳を毎朝飲むってのも手軽でよいかと。
話を戻しますが、ナチュセラ麗で使われているUNIFINEは
発酵することで水酸化イソフラボンになっています。
配糖体の糖がくっついている部分が水酸基に置き換わっています。
水酸化イソフラボンはそのまま吸収されるので、腸内環境にそもそも
依存しません。
また、ダイゼイン由来の水酸化イソフラボンが抗糖化作用等が一番高いです。
水酸化していないイソフラボンはアグリコン体となっており、
これも腸内環境に関係なく吸収されます。
ぶっちゃけ、エクオール云々の前に配糖体をアグリコン体に変える
ことができない人がいます。
イソフラボンに限らず、アントシアニンだとかサポニンだとか、
健康によいとされている成分って安定性のために糖がくっついています。
その糖をはずす酵素をヒトは持ち合わせていないのですが、
細菌のなかには、この糖をエネルギー源として利用するものがいて、
結果アグリコン体となり吸収されます。
で、アグリコン体が作れないとエクオールが作られないんです。
エクオールが作れないって人のなかには、そもそもアグリコン体を
作れないって人がいるわけです。
そういう人はアグリコン体になっているイソフラボンを取れば
解決します。
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