ヘキサヒドロカンナビヘキソール(HHCH)
昨今、大麻関連のニュースが多いです。
世も末よな。。。
世間を騒がしている大麻グミ。
そういったものがあれば売れるだろうなー
ってのは思ってはいましたが、実際に売ってるやつが
おるとは思わんかったです。
今回グミにはいっていた成分はヘキサヒドロカンナビヘキソール。
通称HHCH
大麻に含まれているテトラヒドロカンナビノール(THC)に
似た構造をもっている、いわゆる疑似THCというわけ。
今回、大きく報道で取り上げられて、一躍有名となったわけですが、
過去にも疑似THCは売られており、そのたびに規制されてと
いたちごっこを繰り返しています。
今回のHHCHは三代目なんだそうです。
ヘキサヒドロカンナビノール(HHC)が去年の3月、
テトラヒドロカンナビヘキソール(THCH)が今年の8月に
規制されています。
今年12月にはHHCHも規制されることとなります。
結構ハイペースでいたちごっこをしているな・・・
化学構造式を比較してみたのですが、
露骨にちょっと変化させているだけっていう・・・
合成するならその方が楽なのかもね。
そもそも、カンナビノイドは104種類もあり、
変化させやすいのかもしれません。
このいたちごっこはまだまだ終わりは見えないってこった。
これらはヒトカンナビノイド受容体1(CB1)に作用します。
CB1は主に脳、中枢神経にある受容体で、痛み・ストレス・食欲・エネルギー・
代謝・心血管機能・報酬と意欲・生殖・睡眠など幅広い調節を担っています。
本来はカンナビノイドという伝達物質の受容体になります。
内因性カンナビノイドは N-アラキドノイルエタノールアミン(アナンダミド)
2-アラキドノイルグリセロール(2-AG)が主要なとことで、
10種類の存在が確認されています。
カンナビノイドには逆行性シナプス伝達抑圧作用があることがわかっており、
それの過剰作用によって幻覚作用、記憶障害なんかが起こっていると思われます。
逆行性シナプス伝達抑制とは何かって話ですが、
シナプスとは神経細胞同時の伝達する部分で、
片方のシナプスから神経伝達物質(アセチルコリンとか)が分泌されて、
もう片方に受容体があり、受容体にハマることで情報が伝達されます。
つまり、本来は一方通行なわけです。
この流れを逆行して、シナプスを制御することを
逆行性シナプス伝達といい、カンナビノイドは
シナプスの活性を抑制する方向性に働くってわけ。
内因性のものは分解酵素が存在しているので、
受容体に結合したものはすみやかに分解されますが、
違法薬物となるものは分解されない、もしくは分解が遅いことで
色々と問題が起こるのだと思われます。
今回使われたHHCHは分解性が特に悪いのか、
不快な症状が長時間続くということが起こったと思われ。