pH14とかヤバすぎ
昨日、国民生活センターがインターネット通販で購入した
中国製とみられるクリームで重い皮膚障害を負うケースが4件あった
との発表がありました。
センターは商品名を公表し、使用や購入をしないよう注意喚起していましたが、
ここでは商品名は伏せておきます。
色々面倒なので。
痛みもなく、キレイに跡が残らずほくろが即効で消える
みたいな謳い文句でSNSで宣伝してたらしいです。
70代の女性はクリームを塗った額が赤く腫れ、化学熱傷によって皮膚がえ死したほか、
鼻の周りに塗った50代の女性は皮膚がむけて茶色く変色したということ。
このクリームの正体は酸化Caと水酸化Naを高濃度で含んだ
強アルカリクリームで、pH14だったとのこと。
pH7が中性で、pHが1に近づくほど酸性で、14に近づくほどアルカリ性となります。
つまり、pH14ってのは強アルカリのなかでもMaxなわけです。
劇物扱いされるレベルのものです。
これを塗ると何が起こるかというと、皮脂を強アルカリが反応して
鹸化が起こります。
この際に90℃くらいの熱が発生するので、普通にやけどを起こします。
また、強アルカリはタンパク質変性を引き起こすので、
細胞が死にます。
よくフィクションで硫酸ぶっかけるみたいなシーン、見たことないですかね?
硫酸はpH1の強酸。皮膚が溶けるというか、爛れるわけですが、
強アルカリでも同様の反応が起こります。
まあ、硫酸を顔に塗るやつおらんって普通思いますが、
このクリームはそれをやっているのと変わらんってことさね。
すでに販売は停止されているので、今後誰かが使うってことは
ないでしょうが、名を変え、品を変え、販売されるのは
目に見えています。
こういう事例を知っておけば、「ほくろが消える」という
甘い言葉に騙されることはなくなると思います。
取返しがつかなくなることも十分あり得ますので、
本当に注意してくださいね。