シミを追い出す美白成分?!
三省製薬の美白原料、ゼニアオイエキスのご紹介。
多年草でヨーロッパが原産。江戸時代に観賞用で入ってきたらしいけど、
いまでは帰化植物ってことになっています。
ゼニアオイエキスは一丸ファルコスが化粧品原料としてすでに販売していますが、
プロフィラグリンの生産が増える効果を見出し、保湿成分という扱いになります。
多糖類、アントシアニジン、サポニンなどが含まれているそうな。
保湿効果と合わせて、皮膚軟化作用があることがわかっており、
この原料はそこに着目したというわけ。
ゼニアオイエキスの皮膚軟化作用のメカニズムは、
1つは角層剥離酵素(KLK-5)の 活性化によるもの。
細胞同士は細胞間接着分子と呼ばれる、接着剤のようなものでくっついています。
この接着を断ち切るのがKLK-5になります。
細胞間接着はかなり複雑な要因が絡み合っているので、
KLK-5だけで角層剥離が起こっているわけではないですが、
その要因の1つではあります。
角層は毎日剥離しており、それは垢という形で排泄されます。
KLK-5の減少は加齢と共に起こり、結果として古い角質がとどまる
ことになります。
これと美白、何の関係があるのか?と思うかもしれませんが、
メラニンを含んだ角層がいつまでも残っているのがシミだ、との
考えによるもので、剥離させれば万事解決と。
まあ、多少は意味はあるとは思いますが、シミは基底膜の細胞が
メラニンを抱えていることで起こるもので、本来は角層はあまり
関係ないです。
角層のメラニンは時間が解決してくれるわけで。
なお、ゼニアオイエキスはKLK-5の活性を2倍にするとの
データがあります。
もう1つは、ヒト皮膚DSG-1分解作用。
DSG-1は細胞間接着分子を構成する成分の1つ。
それによって、細胞同士がくっつきにくくなります。
この2つの効果で自然なピーリング効果が得られるってなわけ。
厳密には剥離を促進するというよりは、
正常な剥離に戻すというほうが正しいと思われます。
ピーリングのように化学的に剥離させるわけではなく、
本来の代謝のプロセスを行うようにするだけです。
ですので、ピーリングをやり過ぎると肌が薄くなるといわれますが、
ゼニアオイエキスにはそのようなことはありません。
効果としては、だいぶ緩やかなものとなると思われます。
肌に負担をかけることなく、ピーリング効果を得たいという人には
最適な原料といえるでしょう。
まあ、シミをどうこうってのには期待薄ではありますが。
どっかで見たことあるなーと思っていたのですが、
ムコールミエヘイエキスも似たようなメカニズムによる
美白効果をうたっています。
ムコールミエヘイはキノコの一種で、培養液中にアスパルギン酸プロテアーゼ
を豊富に含みます。
いわゆるタンパク質分解酵素で、角層剥離を促します。
こちらはピーリングに近いものとなりますが、
その作用が非常に緩やかであり、肌への負担が少ないとされています。
三省製薬のほうが全然お値打ちですので、
おススメは断然三省製薬ではありますが。
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