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カカオセラミド

カカオの皮からヒト型セラミドを抽出?!

明治がカカオの皮からセラミドの抽出に成功したとのニュースが。

天然ヒト型セラミドがまた新たに誕生したというわけです。

 

チョコレートの原料となるカカオですが、

実際に使用されているのは実の部分はカカオ全体の3割でしかなく、

残りの7割は破棄されているそうな。

 

サステナブルの観点から、これらを有効利用できないか?

ってことでヒト型セラミドの発見につながったわけです。

 

サティス製薬がくりの皮から天然ヒト型セラミドの抽出に成功しているほか、

オリザ油化がコメセラミドからヒト型セラミドを発見しているので、

植物から天然ヒト型セラミドが抽出されたのは3番目となります。

 

天然ヒト型セラミドの種類が増えていくのは良い傾向なの・・・かな。

 

植物由来のセラミドは通常はグルコシルセラミドとなります。

それがカカオの未活用部分では多くの遊離型セラミドとなっています。

つまり、糖が外れた状態なわけ。

 

で、そのうちの4割くらいがヒト型セラミドで、

残りは非ヒト型セラミドとなります。

自然界では圧倒的に多いですね、ヒト型セラミド。

 

食品にはグルコシルセラミドを使い、ヒト型セラミドは

化粧品での利用を考えているそうな。

 

課題としては、グルコシルセラミドでのエビデンスを用意する必要があります。

多くの植物セラミドが販売されておりますが、ほとんどは原料メーカーが

エビデンスを用意しています。

 

このエビデンスがあることで、機能性表示食品にすることが

可能となります。

その分が価格に反映されてしまうので、どうしても高額な原料と

なってしまいますが、敢えてデータを用意しないで

低価格をウリにするって手もなくはないですが、

やっぱりエビデンスがある方が強いです。

 

続いて、他のグルコシルセラミドとの比較を行い、

優位性を示せれば最高です。

遊離型セラミドが多く含まれていることで、

他にはない機能があれよいのですが・・・

 

この2点がちゃんとしないと、セラミド市場では苦戦は免れないでしょう。

まあ、チョコレートとかに入れて付加価値を高めるって方向で

進めていくようなので、サプリとしての展開はないのかもしれません。

 

 

化粧品に関しては、やっぱりヒト型セラミドの濃度ですよね。

ヒト型セラミドだけを抽出するのか、それとも全体で使うのかで

話は変わってきますから。

 

非ヒト型セラミドが多いのもちょっと気になるかなー

可能なら取り除いておくほうが望ましい。 

 

何にせよ、細かい分析値が欲しいところ。

どんなセラミドがあるのか、種類はどうなのか、

その割合はどうなのか?

その辺がはっきりしないと、ちょっと難しいんでないかな。

 

まあ、原料販売するわけではないと思われますので、

そんなに市場に影響を与えることはないかな。

 

場合によっては全部ひっくり返せるくらいのポテンシャルは

ありますが、自社で使うだけって感じっぽいですし。

 

 

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