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加齢によるシミリスク増加を抑制する方法

結局は炎症が原因なんよ

資生堂が加齢による増加するシミリスクを抑制する方法を開発した

との発表がありました。

資生堂、加齢が日中の紫外線下でのシミリスクを増加させることを発見し、 その抑制法を開発

 

シミの原因であるメラニンができるメカニズムは紫外線に当たり、

細胞にダメージがあると活性酸素が発生し、それを引き金として炎症が起きます。

それがSOSのシグナルとなり、メラニンを産生して紫外線から体を守ろうとします。

メラニンは紫外線を吸収することで、細胞へのダメージを軽減するためのものです。

 

そもそもの紫外線を防ぐものが日焼け止めで、紫外線散乱剤や紫外線吸収剤などがあります。

続いて、活性酸素を抑えることで炎症を止める抗酸化成分が美白成分として挙げられます。

同様に抗炎症剤も美白成分となりえます。

 

この一連の流れの中、炎症因子受容体であるIL-6R(インターロイキン6受容体)が

加齢によって増えることを発見したそうな。

表皮細胞中にIL-6Rが多いほうが、同量の紫外線を浴びた場合でも、

メラノサイトの活性が高くなり、メラニンがたくさん作られるそうな。

結果として、シミの発生、悪化のリスクが増加することが明らかとなりました。

 

 

さらに、紫外線と加齢による炎症反応を抑制する薬剤として、

平実檸檬抽出液が有用であることを見出したそうな。

 

平実檸檬はシークワーサーのこと。

平実檸檬抽出液がIL-6Rの発現を抑制し、

メラノサイトの活性を抑制することが示されました。

 

 

これに伴い、シミ対策に今までとは違ったアプローチが示されたわけです。

つまり、加齢によってシミができやすい環境になっているのを、

シミができにくい環境に変えるってアプローチが有効であるということやね。

 

ここではIL-6Rの遺伝的発現を防ぎ、数を増やさないようにすることで

メラノサイトの活性を抑え、メラニンの産生を抑えると。

年齢によってIL-6Rの発現が活性化するのかってところが

わかっていないってのはちょっと気になるかな。

 

おそらくではありますが、慢性的な炎症が原因ではなかろうか?

と思うのですが、結局は炎症を抑えるってことが重要なような

気もしないでもないです。

 

まあ、日焼け止めをちゃんと使っておけば問題になることではないですし、

炎症を抑えてIL-6の産生を抑制すれば事足りることではあるのですが。

従来の抗炎症剤でも得られる結果は変わらないということです。

 

もちろん、多角的にシミを作らせないってことの意義は十分にあるのですが・・・

 

 

シークワーサーエキスは現状2社から販売されています。

1つは日油からシークワーサーエキスBG

表示名称は水、BG、シークワーサー果皮エキス

 

もう1つはアンコール・アンからシークワーサー果皮エキスDPG

表示名称はDPG、シークワーサー果皮エキス

 

どちらもメラニン産生を抑制することで美白効果が確認されています。

 

まあ、資生堂は独自で原料を調達しているとは思いますので、

上記の原料ではないとは思われますが。

 

柑橘類なので光毒性がないか、ちょっと心配ではあります。

もちろん、その問題はクリアされているとは思いますけどね。

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