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シクロヘキサン-1,4-ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール

Neosolue™-Aqulioのデータ

Neosolue™-Aqulio(ネオソリュー アクリオ)は日本精化の原料で、

水にも溶けるエステル油ということで、浸透性を高めるとして

導入液に使用されることが多いです。

 

感覚的に浸透性が高くなるってのはわかるんですけど、

実際はどのくらいなのか?ってなデータが公開されていたので

その話をしていこうかと。

 

表示名はシクロヘキサン-1,4-ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール

部外品でも同様の表示となります。

美白成分のトラネキサム酸と一緒に配合するとどうなるかってな実験で、

トラネキサム酸単体のときは角質層までしか浸透しなかったそうです。

 

それがトラネキサム酸+ネオソリュー アクリオの場合は、

一部が角質層を抜けて表皮の奥まで浸透したとのこと。

ネオソリュー アクリオに引っ張られて、浸透しているのが

見て取れます。

 

また、メラニン生成の抑制率がトラネキサム酸だけだと8.6%だったのが

ネオソリュー アクリオ0.01%添加で28.0%まで上がったとのこと。

なんと美白効果は3.5倍に!!

 

さて、このデータはネオソリュー アクリオの有用性を示すデータでは

あるのですが、同時にトラネキサム酸微妙じゃね?というデータでもあります。

 

トラネキサム酸は炎症を抑えることで、メラニンを作らせないというもの。

メラニンが生成されるのは、

紫外線が当たる→活性酸素が発生する→炎症が起こる→メラニンの産生が促される

という流れをとります。

美白成分ってのは、この流れのどれかを止めるものになります。

 

メラニン産生を8.6%しか抑えないとのデータを見ると、

トラネキサム酸は全然美白効果ないやんって話になるわけですが、

そもそも直接的にメラニン合成を阻害するものではないので、

まあ、しょうがないよねって話なわけです。

逆に、ネオソリュー アクリオがメラニン合成を阻害する効果があるのでは?

と思ってしまいます。

 

問題はトラネキサム酸は抗炎症作用によって、メラニン合成を抑制するわけで、

それが角質層で停滞しているってのが問題。

これじゃあ、効かないわけで。

 

もっとも、浸透するようには設計されているとは思いますが、

手っ取り早く効かせるためには、ネオソリュー アクリオを一緒に配合

するのが吉なのかもね。

 

トラネキサム酸以外にも、一緒に配合すれば

角質層より下へ浸透させれるようになるとは思いますので、

今後の採用が増えてくるかもしれません。

 

今は導入美容液に使用されていますが、それよりも

美容液なりクリームに一緒に入れたほうが早いってのを

示唆するデータでもあります。

 

 

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