小胞体ストレス緩和作用
先日、シー・アクトの代表の方と営業の方が弊社まで足を運んでいただきました。
フノリエキスを販売している会社ね。
まあ、ウチみたいな小さいところにも来てくれるなんて、感謝しかありません。
その時にご紹介いただいた原料がペンタデシル。
オーランチオキトリウムという藻から取れる油分で、
推奨量が0.001%という超微量で効果を発揮する成分なんだとか。
ペンタデシルは、ペンタデカン酸を中心とした飽和脂肪酸で構成された脂肪になります。
オーランチオキトリウム 30万株からペンタデシルを高含有する株を選定し、
独自の培養方法によって安定供給が可能となったそうな。
表示名称はオーランチオキトリウムリマシヌム油エキスまたはトリ脂肪酸(C14-C17)グリセリズ
まあ、普通は前者を使うでしょう。
この原料を語るのに欠かせないのが小胞体ストレス。
小胞体ストレスの詳細はこちらをご参照ください。
正直、ペンタデシルがどのように小胞体ストレスに対応するのかは
わかりかねます。
UPRの活性化するのか、タンパク質の折りたたみを正常化するのか、
メカニズムはわからんけども、結果はでているわけで。
シワ改善のデータがでており、臨床試験でシワグレードとシワの深さの改善が確認されています。
まあ、被験者のシワグレードが1~3ってのと、1ヶ月という短期間でってので、
一概に部外品の有効成分と比較はできませんが。
今後、医薬部外品での登録も目論んでいるそうなので、
本格的なデータを取ってはいると思います。
小胞体ストレスを緩和することで、正常なタンパク質が作られ、
コラーゲンの産生が正常化することで、シワの改善につながると
考えられています。
レチノールは代謝関連の遺伝子を活性化させるのに対し、
ペンタデシルはその翻訳されたアミノ酸鎖をタンパク質にする
小胞体を正常化させるわけで、シナジーは高いと思われます。
まあ、シワ改善効果はおまけみたいなもんで、保湿とバリア機能の改善効果が凄いんです。
塗布後たった20分で肌の水分量が増加し、水分蒸散量が抑制されます。
この辺は使用感に明らかな違いを生むので、是非とも使いたいところ。
セラミドとの相性も非常によいとのこと。
小胞体ストレスという小難しい話のために、若干受け入れらにくい
側面があるのですが、細胞の機能を正常化させるものって認識でよいと思います。
微量であらゆる機能を底上げするんで、とにかく入れといて損はない成分です。
0.001%で効果が出るってのは非常に魅力的なんですが、
通常は1kg買わされるので、結構な負担になります。
しかしこの原料は2gから売ってくれるという神対応。
こんなん使わないって選択肢はないでしょ。
採用までに至る障壁がほとんどないので、使用してくるとこは
増えていくんでないかな。
配合可能なものには積極的に入れていこうと考えています。
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