こんなに界面活性剤入れてる処方、見たことない

水よりも多く入っているって意味わからん

とあるクレンジングで全成分表示のTOPにヤシ油脂肪酸PEG-7グリセリル

来ている商品があったんですよ。

正直、目を疑いました。

 

クレンジングは大きく分けて2種類に分類されます。

所謂クレンジングオイルと呼ばれているものは、溶剤型と呼ばれ、

油分が基剤の大半を占めます。

もう1つが界面活性剤型と呼ばれるもので、水が基剤の大半を占めます。

食器洗剤はほぼこっちになります。

 

 

こちらの製品は界面活性剤型のほうになります。

溶剤型よりも界面活性剤型のほうが多く界面活性剤を含んでいる傾向にあり、

溶剤型のほうが洗浄性は高くなる傾向にあります。

 

とはいえ、界面活性剤が一番最初に来るってことは、まあないです。

もし、そうなるようであれば2種類にわけて配合することで

順番を後ろにもってくようにします。

界面活性剤が一番頭にくるのは、印象がよくないですからね。

 

ヤシ油脂肪酸PEG-7グリセリルの配合量は2014年調べでは

最大11.3%とのことなので、如何に多く配合しているかって話よな。

 

透明の液体で透明化でき、粘性も出るとのこと。

オイルフリーのクレンジングを作るのに最適といわれます。

100%の状態で刺激性を調べたところ、ほぼ刺激はないことから、

安全性の高いクレンジングが作れます。

 

当然ではありますが、濃度に依存して洗浄力は高くなります。

いくら刺激性がないからといって、皮脂をごっそり落とすのは

あまり良いことではないです。

細胞間脂質の流出を招くことになりかねません。

 

タンパク質分解酵素もはいっており、皮脂がごっそりなくなるため

酵素も作用しやすくなります。

また、両親性のオイルが含まれており、細胞間脂質の流出を

加速させます。

 

過剰な洗浄力でも問題なんですが、さらに質が悪いことに

被膜成分がしっかり入っており、洗いすぎていることに

気づかない仕様となっています。

 

ひと昔前、全成分表示をしなくてもよいときに行われていた処方です。

そうすることで、化粧水なりクリームなりの依存度を高めていた

わけです。まあ、マッチポンプというやつです。

 

今となっては使えないやり口なわけですが、もしかして一周回って

有効なのかな?

 

控えめにいって、使わないほうがよい部類のものではあります。

 

 

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