抗酸化成分
エルゴチオネインとは、希少なアミノ酸の一種で非常に高い抗酸化力を持っています。
動物では合成されず、キノコ類や一部の細菌が合成可能です。
発見されたのはライ麦角菌という菌から。
食品としてはたもぎ茸に多く含まれているが、椎茸にも含まれているとか。
抗酸化作用がありながら、酸化耐性が高く、
熱やpHの影響も受けにくい、非常に安定性の高い物質になります。
生命活動には必須ではないが、健康維持には欠かせないもので、
長寿ビタミンなんて呼ばれることがあります。
血液脳関門を通過し脳内の中枢神経に蓄えられることから、
脳の機能維持には必要不可欠なものだと考えられています。
エルゴチオネインの蓄積量が減少することで、認知症などに
なるといわれます。
エルゴチオネインは神経細胞の分化を促進することから、
神経細胞の修復、再生を行い、認知症の予防、治療の期待がよせられています。
キノコから僅かに抽出されるため、非常に高価な原料となります。
現段階では化学合成や発酵法での製造が研究されており、近い将来には
安価で手に入るようになる・・・かもしれません。
現段階ではちょっと手が出にくいかなー
とにかく抗酸化作用が強力で、体内で合成される抗酸化物質である
グルタチオンをはるかにしのぎます。
細胞内へ取り込み、蓄積させる仕組みがあることから、
エルゴチオネインを前提に酸化に対する備えがされています。
体内では作れないのに。
さて、化粧品原料としては4種類存在しています。
うち2つは粉末原料で純度95%以上のものとなります。
まあ、べらぼうに高いです。
水溶性で安定性も高いので、配合しやすい原料ではあります。
非常に高い抗酸化力を持ち、細胞内へ貯蓄されるため、
無駄になることがないです。
活性酸素を除去することで、炎症や光老化を抑え、
美白効果や抗シワ作用などが期待されます。
とても良い成分ではありますが、採用するかといわれてば、
NOかなー
実は、エルゴチオネインに非常に近い作用をする成分があるんです。
ずっと安価に入手可能な成分が。
それが何かといいますと、γ-オリザノール。
油溶性で使いにくいってこと以外はだいたい一緒。
脳でも蓄積されますし、細胞内にも蓄積されますし、
高い抗酸化力を持っています。
安定性も滅茶苦茶高いです。
入れれるものには、もれなく入れているので、
ここで敢えてエルゴチオネインを加える必要性がないんよ。
まあ、オリザノールを入れれない化粧水で使うのは
アリといえばアリではありますが、原価がな・・・