てっきり廃盤になったものかと
某お茶の石けんで、社会問題にまでなった事件がありましたが、
その原因とされる成分が加水分解コムギタンパク。
実際に問題となった原料はグルパール19S(加水分解コムギ末)で、
不溶性の小麦グルテンを酸加熱処理により加水分解することで作られます。
この石鹸は、約4,650万個が、約467万人に販売されたとのことで、
日本人の成人女性の12人に1人は使用していたとされます。
凄い話だよなー
症状が確認されたのは2,111人。
ほぼ女性で、男性は86人。
年齢は1~93才
赤ちゃんにも使用してたのなー
石けんを使用し続けていた人が、小麦を食べた時に
25%にアナフィラキシーショック、 43%に呼吸困難など重篤な症状を
伴ったそうです。
眼 瞼の腫脹が77%と本疾患に特徴的な症状があったとのこと。
皆、石けんを使用する前は小麦アレルギーはなかったことから、
原因はこれで間違いないってことになりました。
小麦グルテンは酸加熱処理によって、抗原性が増すことが分かっており、
処理過程で脱アミド化されたタンパク質が原因とされています。
通常の小麦アレルギーの成分とは異なり、人工的にアレルゲンが
作られたものになります。
滅茶苦茶研究されてるな・・・
これ関連の論文めっさある。
紅麹もこんな感じになっていくんだろうなー
まあ、加水分解コムギタンパクってなんで配合されていたのか?
って話ですが、単純に泡立ちが良くなるから。
きめ細かく、弾力性の高い泡ができるんです。
売れているものを真似るってのは、どの時代も業界も行われるわけで、
お茶の石けんをパクった商品って、そりゃもうたくさんありました。
グルパール19Sを使ってたところも、そこそこありました。
みな、大慌てで原料の差し替えを行いました。
当時はまだまだ成分表を確認するってことは、あまりされておらず、
SNSも今ほど発達していなかったので、人知れず差し替えができたそうな。
グルパール19Sだけでなく、加水分解コムギタンパクと表示するものも、
こぞって使用をやめました。
お茶の石けんの会社がどうなったかを見ればわかるように、
使っているだけでリスクでしかないわけ。
どこも使わないから、原料は廃盤になったと思っていました。
狂牛病問題で牛由来の原料がほぼなくなったみたいにね。
そしたら、まだ使っているところがあり、驚きました。
まだ買えるんだってね。
流石にグルパール19Sは廃盤になってるので、
別物なんでしょうが、使用するメリットよりもデメリットのほうが
遥かにデカいので、普通は使わんのだけどね。
調べてみたところ、2社で買えるみたい。
どちらも海外の原料メーカーですね。
配合目的は保湿になると思われますが、敢えてこれを選択するのは
正気か?と思わなくもない。
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