外部刺激でセラミドが減る
外部の刺激によって、最も影響をうけるのは結合型セラミドだってな
発表が2年ほど前にされていまして。
結合型セラミドについての詳細が明らかになった時期ですね。
結合型セラミドとは、角質細胞と結合するセラミドで、
アシルセラミドから合成される特殊なセラミドとなります。
肌のバリア性を強固なものにするために、必要不可欠なもので、
昨今注目を集めているセラミドになります。
もっとも重要なセラミドの1つである結合型セラミドが
外部の刺激で減少してしまうとの研究結果がでたわけです。
外部刺激としては紫外線とSLS(ラウリル硫酸Na)を用いています。
ヒト三次元培養表皮を使用しているので、in vitroの実験ではありますが、
実際の肌でも同じようなことが起こっていると考えられます。
上図の説明ですが、
セラミドNSはセラミド3。
セラミドEOSはセラミド1。アシルセラミドで
結合型セラミドの前駆体でもあります。
P-OSは結合型セラミド。
UVってのは紫外線のことで、SLSはラウリル硫酸Na。
ラウリル硫酸Naは陰イオン界面活性剤で非常に洗浄力の高く、
肌にダメージを与えることが知られています。
ブランクを100として、刺激を与えることでセラミドの変化量を見たものです。
紫外線については、どのセラミドも減少傾向にあり、結合型セラミドは
著しく減少しています。
紫外線が乾燥肌を招くってのがよくわかるグラフですね。
実際の肌ではここまで露骨な結果にはならないとは思います。
だって結合型セラミドが一切なくなるとか、流石にヤバすぎですから。
おそらくはメラニンが生成されて、ダメージを軽減することになると思われ。
何はともあれ、紫外線対策は必須という裏付けにはなるかな。
日焼け止めはちゃんと塗らないとですね。
SLSに関しては、なぜかセラミドNSは増えてるんよね。
逆に結合型セラミドだけが顕著に減少しています。
これはSLSのタンパク質変性によるものではないかと思われます。
タンパク質が変性することで、セラミドとの結合がうまくいかなくなり、
洗い流されてしまい、結合型セラミドが減少すると考えられます。
SLS 0.5%ってだいぶ薄い濃度です。
にも拘わらず、この結果は考えさせられるものがあります。
洗いすぎは乾燥を招くことは知られていましたが、
その原因は結合型セラミドの減少が原因だったというわけです。
洗浄剤をしっかり選ばないと、良くなるものも良くならないってなわけだね。
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