プロテアーゼとアレルギー
化粧品原料にプロテアーゼを使用することができますが、
正直言って、あんまりおススメはできません。
プロテアーゼとは何か?って話ですが、
タンパク質分解酵素の1つです。
タンパク質をペプチド、アミノ酸へと分解する消化酵素の1つです。
プロテアーゼはウイルスをはじめ、あらゆる生物に存在しています。
本来はタンパク質を分解するには莫大なエネルギーが必要となります。
そのエネルギーを大幅に下げるのが酵素で、触媒として働きます。
タンパク質からアミノ酸へ分解する工程で、酵素自体は変化しません。
つまり、肌の上にあったら、無限にタンパク質を分解し続けます。
もちろん、それはバリア機能の崩壊へと繋がるので、
それに対する機能が備わっています。
結論をいえば、プロテアーゼはアレルゲンとして免疫を活性化させます。
異物の侵入と認識し、免疫細胞を活性化させ、炎症を起こすことで
プロテアーゼと共に異物を排除します。
例えばダニのプロテアーゼはハウスダストとして、アレルギーの直接的原因となっています。
また、花粉にもプロテアーゼが含まれており、花粉症の原因の一因となっています。
インターロキシン-33の放出が増加し、ヘルパーTh2細胞を活性化します。
それと並行して、痒みも誘導します。
例えば、パイナップルとかキウイとかを食べた時、果汁が肌についたとき
痒くなるのですが、これもプロテアーゼによるものです。
引っ掻くなどの物理的刺激が加わることで、炎症は加速します。
何が言いたいかというと、プロテアーゼは角質層を通過するってこと。
浸透せずに古い角質だけを分解するという都合のよいことはないです。
コラーゲンもタンパク質なので、プロテアーゼで分解されるわけで、
肌の老化を促すものと認識してもろて。
さらにアレルゲンでもあるので、肌の炎症を促すことになります。
花粉が肌に悪影響があるのは、多くの人が認知していることでしょう。
それをわざわざ肌に塗るのと同じことをしているってのは
想像するだけでぞっとしません?
食べる分には問題ないどころか、食物酵素として消化吸収を助けるので
むしろ体にいいんですけどね。
パパイン(パパイヤの酵素)、ブロメライン(パイナップルの酵素)が
よく使われますが、これらもプロテアーゼです。
洗い流す分には問題はないかもしれませんが、積極的に使うものではないかと。
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