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肌の黄みに角層蛍光性AGEsが関連

糖化と肌のくすみは関係している

花王の研究発表になります。

肌の黄みに角層蛍光性AGEsが関連することを確認

植物エキス混合物により角層蛍光性AGEs形成を抑制

 

 

角層に存在する糖化生成物のうち「蛍光性AGEs」を測定する技術を確立し、

蛍光性AGEsが肌の黄みに関連することを明らかにしました。

また、植物エキス混合物で蛍光性AGEs量を減少させることができたと。

 

AGEsはAdvanced Glycation End Productsの略で、

終末糖化産物、糖化の慣れの果てで、老化タンパクとも呼ばれます。

 

角質層にもAGEsの一種であるカルボキシメチルリジン(CML)が存在しており、

CMLが増加した角質層では角層肥厚や角層水分量低下が顕著になることがわかっています。

 

図3 体内でのAGEs生成経路

Curr Drug Target 11, 1468-1482, 2010より改変引用

 

 

ただし、肌の黄みは糖化が関係しているといわれているが、

CMLとの関係性は見られなかったそうな。

 

つまり、別の種類のAGEsが肌の黄みに関与しているのではってことで

注目したのが蛍光性AGEsというわけ。

AGEsには蛍光性があるもの、ないものの2種類に分けられ、

CMLは蛍光性がないものになります。

 

結論としては、蛍光性AGEsの量と肌の黄みには正の相関が確認され、

肌の黄みは蛍光性AGEsが原因であることが明らかとなりました。

 

蛍光性AGEsとは何ぞやって感じではありますが、

AGEsを測定するとき、この蛍光性を利用しており、

AGEs全般に蛍光性があるようです。

CMLや中間体の糖化物は弾く測定方法で、AGEsが肌のくすみの

原因であるということ。

 

化粧品に抗糖化作用は必要か?って問いに、

必要であるとの解がでたというわけ。

 

この測定方法を利用して、抗糖化作用のある植物エキスを厳選した結果、

スマートガーデンローマカミツレエキス、ゲンノショウコエキス、チョウジエキス

3種類の植物エキスの混合物に高い糖化抑制効果が見られたとのこと。

 

未添加時と比較して、蛍光性AGEs形成率が63%抑制されたそうな。

 

スマートガーデンローマカミツレエキスは普通のローマカミツレエキスとは

違うのかちょっと気になるところ。

ゲンノショウコエキスはゲンノショウコ花/葉/茎エキスに名称が統一されており、

こちらは丸善製薬から販売されています。

チョウジエキスは色々な原料メーカーから販売されており入手は容易です。

 

抗酸化作用や抗アレルギー作用などがあるとされていますが、

抗糖化作用は聞かないので、混合することに意味があるのかな?

 

抗糖化作用のある原料は充実していますので、

積極的に取り入れていきたいところです。

 

 

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