フリーズドライを利用した化粧品

フリーズドライ(凍結乾燥)製法

フリーズドライ製法は、凍結させたものを真空状態に置き、

水分を昇華させ乾燥させる技術です。

水は圧力をかけると沸点が下がります。

高い山の頂上とかではお湯が90℃とかで沸騰するわけです。

真空状態ってのはその最たる状態で、氷が気化します。

固体から気体になることを昇華といいます。

 

食品ではずいぶん前から行われており、

味噌汁とか、雑炊とか見たことがあると思います。

お湯をかければすぐに食べれるってやつ。

 

サプリメントではローヤルゼリーとかプラセンタを粉末化するときに

使われています。

 

化粧品として応用されるようになったのは割と近年で、

本格的に始まったのは10年くらい前だと記憶しております。

必要性があんまりないという理由で、長年行われていなかったんですが、

付加価値が付くってことに気づき、需要が生まれたわけ。

 

最初はコラーゲンをフリーズドライしたものを瓶に入れて、

使う前に溶液を入れて使うってやつ。

かなり高額で販売され、それが売れたんよなー、凄く。

 

二番煎じを狙って・・・って同様の商品が生まれたわけですが、

このフリーズドライ製法で作られたものを使うメリットって

理解している人おる?マーケティング的な視点ではなくて。

 

 

デメリットから話しておこうか。

単純に無駄なコストがかかる。これに尽きます。

例えば、コラーゲンはわざわざフリーズドライしなくても、

粉末の原料はあるんですよ。

粉末を直接詰めればよいところを、わざわざフリーズドライして

粉末するという工程が増えるわけです。

また、フリーズドライするのってそれなりの量が必要なわけ。

今は知らんけども、ミニマムが600kgとかだったんよ、当時は。

 

二剤にすることで、実質2つ分の加工賃がかかるわけで、

加工賃も単純に倍になります。

 

コラーゲンの粉末を直接瓶に詰めるのと比べると、

原価は跳ね上がるわけです。

効果はほとんど変わらないにもかかわらず。

 

 

フリーズドライ製法のメリット

メリットはないわけではないです。

1つは、防腐剤が不要ということ。

菌が繁殖するのには水分が必要。

その水分がほとんどない状態なので、菌が繁殖しようがないわけ。

だから、防腐剤がいらないと。

 

ただし、溶剤には必要になりますので、使うときは防腐剤が

入った状態なわけで、意味はないです。

 

もう1つは高濃縮が可能ということ。

例えばプラセンタエキスは最大50倍に濃縮できます。

サプリメントでは配合できる量が限られるので、

濃ければ濃いほど、実質の配合量を高くすることができます。

 

ただし、最終的に溶解するのであれば、あんまり意味はないです。

予め溶解させておくのと、使う前に混ぜるの一体何の差がでるというのか。

手間が増えるだけです。

 

まあ、そのひと手間が「やってる感」を演出できて、

使用者の満足感を満たすのかもしれませんが、

あくまで気の持ちよう。

ぶっちゃけ、気のせいです。

 

実験しているみたいでわくわくするってのは

わからんでもないですけどねー

 

 

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