エクソソーム化粧品について
エクソソーム（Exosome）。
聞きなれない言葉だとは思いますが、化粧品業界では
流行っているといってもいいかな。
幹細胞が医療業界で注目を集めていた時期に、幹細胞培養液が
流行したのと同じ現象です。
医療業界でもエクソソームが熱いわけ。
エクソソームとは何かって話ですが、直訳すれば細胞外小胞。
細胞から分泌される50-150 nmの顆粒状の物質で、
細胞膜の中に核酸、タンパク質が含まれたものになります。
エクソソームは細胞間の情報のやり取りに使われているといわれており、
その構造、中身は多種多様です。
このエクソソームが注目を集めるきっかけとなったのは、
ガン細胞から放出されたエクソソームを受け取った細胞が
ガン化することが証明されたことなんよ。
ガンの転移のメカニズムの1つが明らかになったわけ。
これを利用してエクソソームでガンを検知したり、
エクソソームに薬物を詰めて標的に直接届けたりと
研究が進んでいます。
まあ、ガンの治療で注目を集めているわけさね。
ガン以外にもいろんな疾患に関わっているのではってことで
研究が活発になっています。
で、これを化粧品に応用しようって動きがちょっと前から
活発化しています。
示し合わせたかのように各社エクソソーム言いだしたのですよ。
幹細胞に次ぐ金脈を感じ取ったんでしょうね。
エクソソームに関しては、研究されるようになって
年月が浅いこともあり、分からないことのほうが多いくらいです。
正直、効果については懐疑的かな。個人的には。
エビデンスも微妙ですし。
今のところ、化粧品原料として存在しているエクソソームは
脂肪幹細胞由来のエクソソームになります。
エクソソームを分泌した細胞とそれを受容する細胞には
特異性があり、エクソソームの種類はたくさん存在しています。
脂肪幹細胞で作られたエクソソームが都合よく皮膚の細胞に
受け入れられるかは定かではないのです。
喩えるなら開発部への指示書が経理部に届いた、みたいなことに
なりかねないわけです。
医学の世界でもエクソソームの利用はおろか、全貌を把握できていないのに、
化粧品業界がそれを出し抜くなんてことはまずないです。
幹細胞と同様、なんちゃってなんですよね。
まあ、実際に効果があるのであれば残っていくでしょうし、
そうでないのであれば一過性のブームとして下火になっていくでしょう。
そう遠くないうちに答えはでると思います。
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